J.Y.Park「初穂たち」を韓国長老派が「異端性」研究 本人は「系譜ある教会」と説明 2026年9月28日

韓国の歌手・音楽プロデューサーで、JYPエンターテインメント創業者のJ.Y.Park(パク・ジニョン)氏が率いるキリスト教共同体「チョッヨルメドゥル(첫열매들、初穂たち)」をめぐり、韓国の主要プロテスタント教団が「異端性」に関する研究を進めている。パク氏自身も9月19日、同共同体のYouTubeチャンネルで約1時間12分にわたり教理的な背景を説明。「根拠も系譜もない教会ではない」として、これまで寄せられてきた疑問に応えた。
研究を進めているのは、大韓イエス教長老会(統合、PCK)。約3年前の第108回定期総会で釜山老会から「パク・ジニョン氏の異端性に関する研究」を求める請願が出されたことを受け、書面による質疑などを続けてきた。現時点で教団として「異端」と判断したわけではなく、研究結果は2027年9月の定期総会で報告される予定という。
「チョッヨルメドゥル」は、パク氏による聖書講義や「福音セミナー」を母体に形成された。パク氏によると、エルサレム訪問などを経て聖書を本格的に研究し、知人との聖書勉強会を始めたことが出発点。2020年には韓国のテレビ番組で、特定の教会や教派とは関係のない聖書勉強会だと説明していたが、その後規模を拡大した。韓国メディアによると現在はソウル、釜山、米ロサンゼルスなど国内外8地域で礼拝や集会を行っている。
9月19日に公開された動画「パク・ジニョンさんの教会は何派ですか?」で、パク氏は「われわれは意外にも、しっかりとした根本と系譜を持つ教会」と説明。共同体にはカトリック、長老派、バプテスト、新天地などさまざまな背景を持つ人がいるとして、構成員の出身宗教・教派ではなく、現在教えられている教理によって判断すべきだとの考えを示した。
パク氏が教派を分ける重要な基準として挙げたのが「永遠の命(永生)」だった。「チョッヨルメドゥル」では、悔い改めた者が賜物として与えられる信仰によって永遠の命を得ると説明。信仰による救いについてはウェスレー派メソジストの影響を強く受けた一方、一度新生した信徒が永遠の命を失うことはないとの理解については、米国の独立バプテスト系説教者ピーター・ラックマンの影響を受けたことを認めた。さらに、ユダヤ人と異邦人の時代によって福音を区別する独自の聖書解釈も示している。
一方、パク氏は既成教派の教理をそのまま継承しただけではなく、自身の聖書研究を通じて見いだした教理があるとも説明している。韓国CBS「ノーカットニュース」は、こうした救済論や聖書解釈についてキリスト教界から問い合わせが相次いでいると報道。近年は三位一体をめぐるパク氏の説明についても、伝統的なキリスト教理解との違いを指摘する声が出ている。
パク氏の宗教活動をめぐっては2018年、キリスト教福音浸礼会、いわゆる「救援派」との関係が報じられたことがある。パク氏は一貫して同教団への所属を否定し、救援派側も所属関係を否定してきた。今回の動画でも特定団体との人的なつながりではなく、自らの共同体が何を教えているかを基準に判断するよう求めた。
日本でもNiziUやTWICE、Stray Kidsなどを通じて高い知名度を持つパク氏だけに、その宗教活動は韓国キリスト教界の内部にとどまらず広く注目を集めている。独学による聖書研究から始まった集まりが、礼拝拠点を国内外に持つ「教会」へと成長した今、既成教会との教理的な違いをどこまで、どのように整理するのか。2027年に予定される大韓イエス教長老会(統合)の報告が一つの節目となりそうだ。
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