WCC 四旬節に「脱炭素」呼びかけ 祈りと行動で気候正義を 2026年3月13日

世界教会協議会(WCC)は2月18日、四旬節の期間に合わせて気候危機への行動を促す国際キャンペーン「グローバル・システミック・カーボン・ファスト(炭素断ち)」を開始した。4月1日までの期間、世界の教会や信徒に対し、祈りや黙想とともに生活や社会構造を見直す取り組みへの参加を呼びかけている。
この取り組みは、WCCが推進する「気候正義のエキュメニカルな10年」の一環。四旬節の恒例企画「水のための7週間」と連動し、気候変動と水資源の危機を結び付けて考える点が特徴だ。個人の生活における炭素排出の削減だけでなく、化石燃料依存や森林破壊、工業型農業などを背景とする経済構造そのものに目を向けるよう促している。
WCCは、こうした経済活動が気候変動や生物多様性の喪失を加速させる一方、その影響が先住民族や小規模農家、沿岸地域の住民など、問題の原因に最も関与していない人々に集中していると指摘する。特にグローバル・サウスの地域では、水資源の汚染や枯渇が生活に深刻な影響を及ぼしており、女性や地域共同体に過重な負担がかかっているという。
キャンペーンは7週間にわたり、化石燃料産業や鉱業、工業型農業、森林破壊や乱獲、深海採掘などのテーマを週ごとに取り上げる。聖書に基づく黙想や祈りの資料が提供されるほか、再生可能エネルギーの導入、地域食料システムの強化、政策提言など、教会や地域社会で実践可能な行動も紹介される。
WCCはまた、2026年の世界水の日のテーマである「水と衛生におけるジェンダー平等」にも触れ、水汲みや衛生環境の不足など水問題の負担が女性に集中している現状にも注意を促している。
WCCは世界の教会や個人にオンライン登録を呼びかけ、礼拝での祈りから学習プログラム、社会的提言まで、それぞれの状況に応じた形で参加できるとしている。信仰に根ざした生活の見直しと連帯を通じ、気候危機に対する責任ある応答を世界のキリスト者に求めている。
(翻訳協力=中山信之)
写真=Paul Jeffrey/Life on Earth Pictures














