教皇レオ14世とサラ・ムラリー大主教が初会談 一致に向けた歩み継続を 2026年4月29日

 ローマ教皇レオ14世は4月27日、英国国教会の最高位聖職者であるカンタベリー大主教サラ・ムラリー氏とバチカンで会談し、キリスト者の一致に向けた歩みを継続する必要性を強調した。バチカンニュースによれば、両者は礼拝堂でともに祈りをささげ、その後の会談で意見を交わした。

 教皇は、カトリックと英国国教会が「相違や困難を乗り越える努力を続けるべきだ」と述べ、分裂がキリスト者の証しを損なうことのないよう訴えた。とりわけ現代世界における暴力、分断、不正義を背景に、両教会が協働して福音を宣べ伝える使命を共有しているとの認識を示したと報じられている。

 ムラリー大主教にとっては就任後初のローマ訪問であり、サン・ピエトロ大聖堂や城外聖パウロ大聖堂での祈りを含む巡礼の一環として実現した。会談では贈り物の交換も行われ、関係の友好的深化が演出された。

 英国国教会が女性のカンタベリー大主教を迎えたのに対し、カトリック教会は女性の司祭叙階を認めていない。この根本的相違は依然として両教会間の主要な障壁であり、教皇も教義変更の可能性には言及していない。

 両教会の関係は、16世紀に宗教改革の中でヘンリー8世がローマと決別して以来、長く断絶していた。しかし1966年、パウロ6世とマイケル・ラムゼー大主教の歴史的会談を契機に対話が再開され、神学対話と共同声明が積み重ねられてきた。

 近年はむしろ、教義的一致よりも「共に証しする」実践的協働へと重心が移っている。今回の会談でも、平和、人間の尊厳、社会的不正義といった課題に対し、教派の違いを超えた連携の必要性が共有された。

 注目すべきは、教皇レオ14世が一貫して「対話」を教会の本質的使命の一部として位置づけている点である。教義上の限界を維持しつつも、分断そのものを固定化しない姿勢は、第二バチカン公会議以降のエキュメニズム路線の延長線上にある。

 キリスト教世界における「一致」は、差異を抱えたまま共に証しする「多元的共存」の形へと再定義されつつある。その意味で、初の女性大主教と教皇による今回の対話は、単なる儀礼的会見にとどまらず、今後のエキュメニズムの方向性を占う試金石と位置づけられる。

海外一覧ページへ

海外の最新記事一覧

  • 聖コレクション リアル神ゲーあります。「聖書で、遊ぼう。」聖書コレクション
  • 求人/募集/招聘