全国7会場つなぎ約300人 日本基督教団青年大会2026 2026年9月23日

日本基督教団青年大会2026が9月23日、札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、高知、福岡の全国7会場をオンラインでつないで開催され、約300人の中高生、大学生、社会人、教職者らが参加した。2024年に6年半ぶりに再始動した青年大会を引き継ぐもので、前回の6会場から高知が加わり、規模を広げた。「コネクト」をコンセプトに、礼拝や証し、分団、交流を通して、地域を越えて同世代の仲間と出会う1日となった。
会場は札幌教会、東北教区センター・エマオ(仙台)、三崎町教会(東京)、金城教会(名古屋)、大阪教会、高知教会、福岡中部教会。各会場でのアイスブレイクを経て全会場をオンラインで結び、開会礼拝、昼食、各地域での活動や分団、閉会礼拝を行なった。テーマ聖句には「あなたがたがすべての聖なる者たちと共に、キリストの愛の広さ、長さ、高さ、深さがどれほどであるか理解し」(エフェソの信徒への手紙3:18=新共同訳)を掲げた。
開会礼拝で山名高広氏(玉川聖学院中・高教師)=写真上=は、この聖句から「私たちの理解を超えた愛」「ありのままにはしておかない愛」「キリストの愛に根ざす」の三つを柱にメッセージを語った。
SNSを通して誰とでもつながることのできる時代でありながら、「誰か私を見て、私の話を聞いて」と叫びたいような孤独を抱えることがあるとし、キリストの愛によって「ありのままの私が受け入れられている」と知ることが、生きる土台になると説いた。
一方で、その愛は人を「ありのまま」にとどめるものではないとも強調した。山名氏は神学校を卒業して間もなく肺がんと診断された自身の経験を紹介。病や死への恐れだけでなく、自分が担ってきた仕事や奉仕を失うことへの不安に直面する中で、自らの自己憐憫や自己中心性にも気付かされたという。「自分の罪の深さを知れば知るほど、このキリストの愛の深さが分かってくる」と語り、自らの罪を示してくださいと祈ることを勧めた。
さらに、木がどこに根を張るかによって育ち方が変わることになぞらえ、受験や就職で問われる「どんな経験をしてきたか」「何ができるか」「どんなつながりを持っているか」だけでなく、何に根ざして生きるかが問われると指摘。「キリストの愛に根ざし」、その愛によって自分自身や他者との関係を変えられていくことこそが重要だと語った。
午後には吉岡恵生氏(高槻日吉台教会牧師)が証しを担当。教会の牧師を務めながら学校や事業など複数の領域で働く現在について、「計画してこうなったわけではない」と振り返った。牧師家庭に育った吉岡氏は、少年時代に教会から離れてサッカーに打ち込み、一時はプロ選手を目指した。中学生のころには問題を起こして警察沙汰になったこともあったという。そんな時、教会の若い伝道師が否定せずに話を聞き、日曜に行われるサッカーの試合にも足を運んでくれた。この出会いを通して、自らの将来について考えるようになった。
米同時多発テロの際、人命救助のため危険な現場に入っていった消防士たちの姿に心を動かされ、消防士を志した時期もあった。その後、牧師だった祖父と共に亡くなった人と向き合う経験をし、初めて遺体を前に聖書を開いて慰めと希望を得た。人が目を背け、逃げようとする現実に入っていくという点で「牧師も似たような働きをしているのではないか」と感じ、牧師への道を志したという。
かつて意味が分からなかった挫折や迷いが、後になって同じ苦しみを抱える人に寄り添うための経験としてつながってきたと振り返り、自分の思い通りではなかった人生も後から振り返れば、神の導きの中にあったと受け止められるようになったという。

東京会場である三崎町教会には100人以上の青年が集った
閉会礼拝を前に全国7会場をオンラインでつなぎ、「祈りのリレー」を行った。福岡会場に長崎から参加したという青年は、「普段、同世代がおらず孤独を感じていたが、今回、会場やオンラインで多くのクリスチャンに出会い、世界は広いと思った」と率直に語った。
閉会説教を語った雲然俊美氏(日本基督教団総会議長)は会の冒頭、仙台会場のカラーである緑に合わせてゲーム「スーパーマリオ」のキャラクターの着ぐるみ姿で登場し、各会場を沸かせた。
閉会礼拝ではルカによる福音書から、夜通し漁をしても何も取れなかったペトロに、イエスが「沖に漕ぎ出して、網を下ろし、漁をしなさい」と呼びかけた場面(5:1~11)を取り上げた。
雲然氏は若いころ、平和な社会を求めて学生運動に参加し、その後はカルト宗教の活動にも加わった自身の経験を振り返った。しかし、いずれも行き詰まり、20歳のころには「自分の人生は終わった」と深い徒労感と絶望を抱えたという。その中で牧師との出会いを通してカルト宗教を離れ、聖書の言葉を通してイエスと出会った。「もう生きていてもどうしようもない」と思っていた人生が、神のために生きる人生へ変えられたと語った。
また、自身の幼少期の経験を紹介。言葉がうまく話せず、1カ月もたたずに保育園を辞めたことは長く辛い記憶だったが、後に保育園の理事長となり、同じように言葉に困難を抱える子どもたちに寄り添うようになった。「過去の出来事は変わらないが、出来事の意味が変わった」と語り、かつての挫折や消してしまいたい記憶も、キリストとの出会いによって他者のために用いられる経験へと変わり得ると説いた。
同教団の全国規模の青年大会は、2018年に青山学院大学で行われた「リフォユース500」以来、コロナ禍を挟んで途絶えていた。2024年に6年半ぶりに再開する際、従来の1カ所に集まって宿泊する形式から、各地域に青年が集まる場所を設け、オンラインで全国を結ぶ地域分散型へ転換した。
実行委員長の堀川樹氏(亀戸教会牧師)は、「全国の青年がそれぞれの地域会場に集まり、オンラインでもつながりながら、共に礼拝し、語り合うことができた」と振り返り、大会テーマの聖句に重ね、「キリストの愛の広さ、長さ、高さ、深さを味わい、『コネクト』という言葉の通り、仲間とつながり、そしてイエスさまとつながる時となった」と喜びを語った。
今後については、「この大会で与えられた出会いが、それぞれの地域の教会での青年たちの歩みへと続いていくことを願っている」とし、「全国に教会・伝道所がある日本基督教団だからこそできる青年伝道を、青年たちと共に歩むことを、これからも祈りつつ模索していきたい」と期待を込めた。

西東京教区の青年会が中心となって賛美リードを担った















