〝違い持ちながら一つに〟 市内11教会が一致祈祷会 東京・小金井 2011年2月19日

 東京・小金井市内の11の教会で結成されている「小金井市キリスト教ネットワーク」(略称=KC―NET)が1月30日、小金井市一致祈祷会を東京フリー・メソジスト小金井教会(宮川浩二牧師)で開催した。昨年のカトリック小金井教会での開催に続き、今回が2回目。各教会から合わせて約100人の信徒・教職が参加した。

信徒の交わりの場実現へ

 「一つというみこころ」と題して説教した宮川牧師は、「一つになる」ことは、イエス・キリストの遺言的メッセージだとし、神のもたらす「一つ」とは、「違いを持ちながらの一つ」だと強調。キリスト者の人生をジグソーパズルのピースにたとえ、「違いが大きいほど合わさった時には大きな感動を与える」と述べた。

 そして、「わたしたちが一つとなって人々の前に立つ。またこれから考えられる新しいことによって、どんな感動が起こってくるのか、期待しながら共に祈り歩んでいこうではありませんか」と結んだ。

     ◇

 KC―NETは、宣教のために市内の教会が一致・協力することを目的に09年に結成された。加盟教会は、日基教団小金井教会(丸山和則牧師)=事務局、同小金井西ノ台教会(青戸宏史牧師)、同小金井緑町教会(山畑謙牧師)、メノナイト系単立貫井南町キリスト教会(橋本洽祚牧師)、セブンスデー・アドベンチスト小金井キリスト教会(青木泰樹牧師)、日本ホーリネス教団信愛小金井教会(濱和弘牧師)、日本アライアンス教団東京キリスト教会(藤井哲夫牧師)、東京フリー・メソジスト小金井教会(宮川浩二牧師)、カンバーランド長老キリスト教会東小金井教会(香月茂牧師)、日本聖公会小金井聖公会(吉野秀幸司祭)、カトリック小金井教会(ゴ・クアン・ディン司祭)の11教会。

宣教協力の可能性広がる

 日基教団小金井教会の信徒から「他の教会の信徒とも交わりたい」という意見が出されたことが、KC―NET結成のきっかけとなった。同教会の前任牧師であった林原泰樹氏が、武蔵野朝祷会への参加を機に、小金井市内の教会間でも祈祷会を開こうと、宮川牧師と07年に「小金井市超教派祈祷会」を始めた。そこから「司祭・牧師の会」が生まれ、ネットワーク結成につながった。

 教派を超えた一致ではなく、それぞれの教会のあり方・活動を認めたうえで一緒に働いていくことを目指している。KC―NETの活動で各教会の働きが忙殺されないよう、一致祈祷会は年に1回とし、礼拝形式や賛美歌は、メッセージを担当する教会のスタイルに合わせている。

 活動の一つとして、教会の地図や写真、連絡先を掲載した新聞折り込みチラシを3万枚作成し、クリスマスに合わせて2年連続で配布した。チラシ制作にかかる費用は各教会が分担したが、教会間の争いを避けるために一律5千円と決め、あとは自由献金とした。

 また献金のための働きとして、市内の社会福祉法人聖ヨハネ会桜町病院で行われる「聖ヨハネ祭」のバザーに出店。各教会から献品を受けつけ、各教会の代表者が順番で店番をした。

 「一つの教会ではできないことが実現する。それが形として実ったのがクリスマスチラシ」と丸山和則牧師は語る。その効果はまだ如実には表れていないと言うが、「教派を超えて、地方自治体のユニットで宣教活動ができる可能性がある」ことを強調する。教会間のつながりが希薄な中で、ネットワークを作ることによって、人の交流だけでなく、物や会場の貸し借りなど、さまざまな協力の可能性があると指摘。「KC―NETがその一つのモデルになれば」と期待を寄せている。

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