司教任命権の独自性を誇示 教皇 2011年2月19日

 教皇ベネディクト16世は、バチカン(ローマ教皇庁)福音宣教省局長というナンバー2の地位に任命した香港のモンシニョール・サヴィオ・韓大輝(ホン・タイ=ファイ、60)を2月5日、大司教に叙階した。

 教皇は、特に中国について言及したわけではないが、中国の教会が、教皇の承認なしに司教を任命したことに対し、使徒的継承を確実なものとするため、司教任命は教皇が行う義務と必要があることを主張したものと見られる。

 中国は、共産党政権成立後の1951年、カトリック教会にバチカンとの関係断絶を強制した。国家が支援する教会だけが認可されたものの、バチカンに従う聖職・信徒が非公認の地下教会を形成、そこに所属する人は数百万人に達する、と推測されている。

 公認の天主教(カトリック)三自愛国会のリュー・バイニアン報道担当は、ホン氏に賛辞を送り、バチカンと中国の対話に必要だ、と語った。

 しかしリュー氏は、AP通信とのインタビューで、中国政府が示している2条件を尊重することが関係改善に必要だ、と語った。それは「第一に台湾とのいわゆる外交関係を断絶し、中華人民共和国を正統政権として認めること。第二は司教任命を含め中国の内政に干渉しないこと」と言う。

 バチカンは外交関係を台湾から北京に移す用意はある、としている。(CJC)

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