〝キリスト教学校と私〟 学校教育懇談会が東京でシンポ 2011年3月12日

 キリスト教学校教育同盟(野本真也理事長)と日本カトリック学校連合会(河合恒男理事長)が共同運営するキリスト教学校教育懇談会は8回目となる公開シンポジウムを2月26日、上智大学(東京都千代田区)で開催した。

 今回は「私にとってのキリスト教学校――キリスト教学校で学んだこと」をテーマに、キリスト教学校の卒業生や保護者らが発表した。シンポジウムには俳優の吉行和子さん、香川照之さんらも招かれ、400人の参加者が耳を傾けた。

神は見ていてくださる--吉行和子

 エッセイストとしても活躍する吉行さんは、中学・高校を女子学院で過ごし、在校時には初代生徒会長も務めた。今の自分があるのは「女子学院の教育があるからこそ」と語った。

 高校3年の3学期、「劇団民藝」の生徒募集に申し込む際、担任教師にその旨を伝えたときのエピソードを明かした。「敬虔なクリスチャンであった先生は、なぜそんな泥沼のようなところへ行くのかと悲しんだ。しかし、わたしにとっては泥沼という言葉が逆にマイナスのエネルギーになった。それまでは病弱で休みがちだったのに、3学期だけは一日も休まずに授業に出席した」

 俳優になり50年以上の年月を経て、「確かに泥沼のようなこともあった。しかし、このまま泥沼になるわけにはいかないとがんばってきたところもある。神さまは必ず見ていてくださる、という生き方は女子学院の教えであり、だからこそ神を敬い、恥ずかしいことをしてはいけないと思っている」と振り返った。

感謝して正しい人間に--香川照之

 香川さんはカトリック系の暁星学園で小学校から高校までの12年を過ごした。「自分が何者かを示したい、特別な存在でありたいと思っていた。自分大好きという方向性の一つに俳優があった」とし、暁星時代の思い出や仕事観について述べた。

 信者ではなかったが、小学校3年から6年まで聖歌隊メンバーとして賛美歌を歌っていた。「自分ばかりに矢印が向いていて、愛や寛容などを説くキリスト教の、『他者』への方には向いていなかった」

 香川さんにとって俳優は「耐えるもの」であり、現場で最も苦しいことや人が一番嫌がることを行うのが俳優ではないか、という見方を披露した。

 09年公開の映画「剣岳 点の記」では日本アカデミー賞最優秀助演男優賞を受賞。役柄を演じるため、「北アルプスの山という山に登った」。長い日では、1日9時間登り続けた。登りは苦しく下りは楽であるその行程を人生にたとえ、「楽な時は落ちていき、苦しい時は上がっていく。それが人生なんだと監督に檄を飛ばされた。だから人が一番嫌がる最も苦しいことをしろと言われ、この現場にいて本当に良かったと思った」「神さまは髪の毛1本の動きも見逃さずにご存知だ。俳優はカメラの前だけではなく、すべてにおいて見られている。恥ずかしいが、感謝をもって正しい人間になりたいと思っている。ようやく30年たって気がついた」

     ◆

 他には、東京工業大学教授の原享和さん(関東学院中高卒業生)、会社員の宮武捷二さん(関西学院大学卒業生、サレジオ学院中高・青山学院大学卒業生の保護者)、聖路加国際病院医師の山内英子さん(白百合学園小中高卒業生)が発表した。

 私学でも定員割れが発生している現状で、キリスト教学校が大切にすべきものについて山内さんは、「教育は損得勘定ではない。キリスト教的な価値観を若者に伝えたいというパッション、ビジョン、ミッションがぶれずにあれば必ず報われる時が来ると信じている。それは医療でも同じこと」と話した。

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