残るべきか、去るべきか、悩む宣教師 それぞれの葛藤 2011年4月9日

 日本に宣教師を派遣している団体指導者は、スタッフが留まるべきか、東京電力福島第一原子力発電所の事故で放射線被害が拡大するに伴い、宣教師を遠隔地に避難させるか、それとも日本から出国させるか、判断に苦慮している。

 米RNS通信によると、「OMFインターナショナル」(国際福音宣教会)の日本での宣教活動に協力している独バプテストのウォルフガング・ラングハンス宣教師は3月18日、宣教活動の継続と安全確保の判断が今なお重大課題だ、と電子メールで伝えている。

 「最新のニュースを得て、宣教師に助言している。また東京が放射線危機にさらされた時のために、東京より西寄りに避難所を用意した」と言う。避難の決定は各個人に委ねられ、7人が日本を離れることを決めた。

 『末日聖徒イエス・キリスト教会』(モルモン教会)は仙台と東京にいた宣教師187人を日本内で移動させ、さらに滞日期限がほぼ満了していた45人を帰国させた。キム・ファラ報道担当は、原発の放射線だけが決定の要因ではないとして、「当該地域の生活基盤が危うい。現地の人たちが自分の家族のために力を尽くさなければならない時に、宣教師支援にまで、その力を使わせたくない」と言う。

 「南部バプテスト連盟」国際宣教会も東日本にいたスタッフを東京の西南方に移動させた。ウェンディ・ノーヴェル報道担当は「人命安全は非常に重要だ。日本人のことも念頭にあり、出来る限り助けたい」と語った。

 「ルーテル教会ミズーリ・シノッド」は、宣教師3人を東京から神戸に移動させた。「これは、核危機により事態が悪化してきたため、万一のためのこと」とヴィッキ・ビッグス報道担当。新潟の2人は現地に留まっている。

 福島原発から十分に離れている、として避難しないところもある。「アトンメントのフランシスコ女子修道会」(本部・米ニューヨーク州ギャリソン)のナンシー・コンボイ総長は、派遣した修道女6人の所在地は被災地域から500マイル(約800㌔)離れているので、「そこにいても本当に安全と思っている」と語った。

 ゴードン=コンウエル神学校世界キリスト教研究センターのトッド・ジョンソン氏は、今なお続く危機は宣教師にとって前例のない挑戦だという。

 「宣教師は普通、現地の状況に密接に関わっており、脱出する最後の人間になることもしばしばだ。津波と地震、さらに戦争とか疫病でさえも、宣教師は歴史的にも離脱する最後の人だった。それはそこが家であり、働き場だったからだ。しかし放射線は全く別のものだ」

 同センターは、日本にいる宣教師を8千人と推測している。

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