「新天地」元幹部が証言 日韓のキリスト教異端相談所が警鐘 2011年4月16日

 日本キリスト教異端相談所(張清益所長)は2月25日、都内で日韓の異端専門家による情報交換会を開催した。長年、脱会救出活動を続けてきた高山正治氏(日本同盟基督教団倉敷めぐみキリスト教会牧師)が講演したほか、韓国から相談所の所長らが来日し、「新天地」の元幹部も教団の内情や布教の手口について証言した。

 今回来日したのは、韓国キリスト教異端相談所所長の陳用植(チンヨンシク)氏=写真、申鉉郁(シンヒョンウック)氏と韓国の相談所で異端カウンセリングに取り組む10人の牧師ら。日本側からはウイリアム・ウッド氏(真理のみことば伝道協会主事)、山谷真氏(救世軍少佐=牧師)が国内の取り組みを報告した。

 高山氏は、現役信者との話し合いで「拉致」と批判されるような方法ではない最善の方法を日々模索していると述べ、カルト問題に関わる救出カウンセラーが高齢化し、対応できる後継者が育っていないことを課題として挙げた。

 陳氏は、韓国から発生した異端が世界に進出している現状に責任を感じ、日本での救出活動に協力を惜しまないことを表明。その対処法として「教会の信徒を事前に守ること」「異端の信徒を救出すること」の2点を挙げた上で、「予防するには教団の正体を明らかにすることが大事。カルトから脱会させるだけでは真の救出にならない。真の救い主を受け入れるために、正しい福音を分かりやすく明確に伝えることが重要」と提言した。

 申氏は、韓国の新興宗教団体「新天地」(信者数6~7万人)の教育長として教祖の李萬熙(イマンヒ)(81)に20年間仕えた元幹部で、2006年に脱会。多くの人々を誤導してきた罪を悔い、救出活動に携わっている。

 同氏は「新天地」の教義と騙して入信させる方法を詳細に説明し、自身が脱会に至る経緯について証言。「正しい情報を既成の教会に知らせる必要がある。一番恐れているのは牧師たちの無関心。韓国の相談所と協力し合って、異端が撲滅されることを願う」

 陳氏によると、韓国にはおよそ200の異端が存在し、その信者は200万人とも言われ、そのうち40人がキリストを自称しているという。

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