日基教団埼玉地区 IT祭りで八木谷涼子氏 「説明不足の解消を」 2011年5月28日

 日基教団(関東教区)埼玉地区ホームページ委員会は5月15日、埼玉新生教会(さいたま市)で第10回IT祭りを開催した。この催しは、同地区で教会ホームページの作成を担当する牧師、教会員らが中心となって2002年から開催しており、今回は伝道に深く関わるテーマでもあるため、同地区伝道委員会も後援した。

 講師に招かれたフリーライターの八木谷涼子氏は「新来者が行く――八木谷涼子の教会ウォッチ」と題し、教会のホームページをプロジェクターで映しながら約40人(15教会)の参加者とディスカッションを行った。

 『知って役立つキリスト教大研究』(新潮社)、『別冊太陽 日本の教会をたずねて』(平凡社)の著者である同氏は、季刊「ミニストリー」(キリスト新聞社)でも同名の連載を執筆しており、どの教派にも属さない立場からキリスト教に多くの論評を加えている。これまでに訪ねた全国の教会数は100を超える。

 まず、自身が初めて礼拝に出席する際、どのような基準で教会を選び、どこに着目しているかについて述べ、実情と異なる情報が載った案内板や、閉鎖的な入り口、牧師や教会員の電話対応などの問題点を指摘。また、プロテスタント教会の特徴である「受付」にも言及し、新来者がカードを書かされ、礼拝後に会堂で紹介されることへの抵抗感についても率直に打ち明けた。

 礼拝における課題としては「説明不足」と「コミュニケーション不足」を挙げ、特に献金と聖餐式については詳しい説明が必要だとし、説明の書かれた献金袋や、新来者向けの案内を用意している教会の事例なども紹介した。

 続いて、ホームページの作成にあたって留意すべきことを具体例を示しながら解説し、「開いて10秒以内に教会の基本情報(礼拝時間、住所、電話番号など)に辿り着けるのが鍵」と指摘。意外に抜け落ちてしまう情報として、「礼拝の『終了』時間」「郵便番号」「都道府県名」「牧師の写真と履歴」「駐車場の有無」「会堂の写真」「結婚式・葬儀・墓地についての問い合わせ先」などを挙げた。

 参加した男性信徒は、「教会案内板の重要性は意外でした。当たり前と思っているわたしたちと新来者との感覚の違いに気づかされ、伝道の面でも大いに刺激を受けました」と感想を語った。

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