分裂の危機にどう対応? オーストラリア カトリック教会 2011年9月17日

 【CJC=東京】オーストリア・カトリック教会が分裂の危機に直面している。焦点は、司祭による教会内部改革の動き。ヘルムート・シュラー司祭を中心に300人以上の聖職者が、女性叙階、離婚・再婚者の聖体拝領許可など7項目を要求、教会指導部への不従順を呼び掛ける「不従順の宣言」に賛同して改革グループを結成した。
 シュラー司祭ら代表はこの7月、同国首座司教シェンボルン枢機卿と会合、7項目の要求を提出した、それに対し同枢機卿は、「ローマ(教皇庁)の路線に反するもので受け入れられない」と拒否、要求撤回と教会方針への従順を求めたという。同枢機卿は、教皇ベネディクト16世の弟子の1人と見られている。
 インスブルック教区では、信者たちの改革運動「われわれは教会」が生まれ、発展してきたが、今回は司祭たちの改革運動だが、「教会はこのままでは存続できない」といった危機感が強いことが背景にある。
 オーストリアは、教会(小教区)の半数で修道者が教区司祭として活動している。また修道院長などの高位聖職者が約40人いて、それぞれが独自路線を歩んでいることも、問題を複雑にしている。
 オーストリア修道会上長会議の会長マキシミリアン・フルンシン修道院長(ヘルツォゲンブルグ修道院)は、既婚高齢者にもミサの執行を認めるなどの改革提案を採用するか、少なくとも検討する価値のあることを認めるべきだ、としている。シュラグル修道院のマルチン・フェルホファー院長は「司教、修道院長、修道士や改革グループの代表などが共に討議しなければならない」と言う。
 現在、改革グループは司祭4人が脱会、一方で86人以上が加入したので総勢400人と、同国全司祭の約1割に達したと見られる。さらに支援者も約1万2千人。

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