ホスピス取り壊し モスクワ 2011年10月8日

 【CJC=東京】ノーベル平和賞受賞者マザー・テレサ創立の宣教者会が運営するホスピスを、もモスクワ市が「無許可」を理由に9月16日取り壊した。打開策を求めてロシア正教会のキリル総主教まで乗り出したものの無視された。
 問題のホスピスはモスクワ市東部に2棟ある。市側は3年前、2棟のうち1棟を取り壊し、別の1棟の移転を命じるよう裁判所に訴えた。
 宣教者たちは、「全世界からの献金で建設されたものの破壊は、人間の痛みを見えないことの印であり、貧者を助ける人を侮辱するものだ」と抗議したが、市からの回答はなかった。
 モスクワのホスピスは1990年に設立、捨て子、終末期患者、ホームレス、障がい者や、アルコール中毒からの復帰などを援助している。

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