「AD」「BC」の他に「CE」「BCE」も採用 英BBC放送 2011年10月22日

 【CJC=東京】英公営BBC放送が紀元を表す「AD」「BC」の代わりに「CE」(共通紀元)、「BCE」(共通紀元前)を採用する、とウエブサイトで明らかにした。「AD」は「わたしたちの主の年」を「BC」は「キリスト以前」を意味しており、非キリスト者の感情を害するので、「BBCは公平を意識しており、非キリスト者の感情を傷つけたり敵視したりしない用語を使用することは正当なこと」と言う。
 これに対しボリス・ジョンソン・ロンドン市長ら政治家からも批判の声が上がっている。変更自体が無意味との批判もある。所詮はキリストの生涯に関係してくるからだ。マイケル・ナジル=アリ前ロチェスター主教は「この変更は必要ないし、BBCの目的は達成されない。CEにせよADにせよ日付は実際には同じなのだから、やはりキリストの生誕に関係づけられる」と言う。
 これらの批判を考慮してか、BBCは「紀元に関する指針を定めてはいない。ADとBC、CEとBCE双方が広く受け入れられており、選択はそれぞれの番組、制作チームに委ねられている」と発表した。

〝歴史的偽善〟とバチカン機関誌
 バチカン(ローマ教皇庁)機関紙「ロッセルバトレ・ロマノ」は10月4日、「無意味な歴史的偽善」と批判。
 同紙上で、ルセッタ・スカラッフィア記者は、非キリスト者の報道関係者の多くが「これまでの紀元で何か気にさわったと感じたことはない」と語っていると指摘、「他の宗教に対する尊敬というのは口実に過ぎないことは明らか。西側文明からキリスト教の痕跡を拭い去りたいと思っているのだ」と言う。
 これまでにも同様の試みがあった、とスカラッフィア記者。1789年の反キリスト教的「フランス革命」や、1917年のレーニン主義者によるロシア革命の際にも伝統的な暦の変更が企図された。

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