英国の教会で金属盗難続出 2011年10月22日

 【CJC=東京】ENI通信によると、英国では金属市場の高騰に伴い、教会堂の避雷針、鉛の雨樋、ブロンズ像、鉄製の門から鐘、さらには屋根全部まで盗難にあっている、と教会専門の保険会社「エクレシアスティカル保険」が明らかにした。同社は英国(イングランドとウエールズ)の教会のうち約9割の保険を引き受けている。
 「中国、インド、ブラジルのブームで、鉛や銅の需要が激増している。教会の屋根が狙われやすく、盗難にあった教会は破産に追い込まれる懸念もある」と同社ケトリ・リンク広報担当が語った。
 同社では年初から8月までに被害報告を1900件受けたが、2003年にはわずか10件だった。
 教会や鉄道、歴史的建造物からの銅盗難は国家的問題で、テロ攻撃以来の挑戦だ、と英交通警察は指摘する。英全土での金属盗難は月7千件から1万件に達するという。
 英南東部ケント州ウッドチャーチ村の「オールセインツ教会」では、犯人は4カ月にわたって10回も進入、会堂のトタン屋根を全部持ち去ったという。わずか70人ばかりの村民が日曜日に集まるだけの教会だが、屋根の修理と雨漏りで被害を受けた絵画やオルガン修復に必要な5万ポンド(約600万円)を献金で集めなければならない。

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