「神の前に、足るを知る」 日本長老教会 震災勉強会で住田裕氏 2011年11月5日

 「東日本大震災と新しいライフスタイルの再発見――ポスト3・11のクリスチャンの生き方」と題して、NPO法人東京城南環境カウンセラー協議会理事の住田裕氏が10月14日、お茶の水クリスチャンセンター(東京都千代田区)で講演を行った=写真。日本長老教会社会委員会が「震災勉強会」として開催したもの。

 住田氏は、東日本大震災、福島第一原子力発電所の事故、また環境問題の背後に、人間の度を過ぎた欲望があると指摘。これをパウロに倣って「貪欲」「むさぼり」と呼び、「極めて大きな『罪』」だと語った。

 「責められるべきは東京電力、原子力安全・保安院などの原発災害の可能性を否定していた人たち、政府関係者だけか」と述べ、「キリスト教会は人が罪びとであることを知っているはず。世の光、地の塩としての役割を果たしてきたのか。また、このような視点があったのか」と疑問を呈した。

 その上で、大地震、大津波、原発事故に伴う人的・物的な大被害と地域社会の物理的な崩壊が、「神からのキリスト者、教会に対する大きな警告」であると主張。低炭素社会の実現、原発の停止は、あくまでも「人が生きるための手段」であるとし、「ポスト3・11のクリスチャンの生き方は、制度・体制を超えた人の生き方、聖書に基づいた神のみ前の生き方そのものが求められる」と述べ、「聖書の価値観にこだわって生きること」を課題として示した。

 また、2002年の「国民生活に関する世論調査」(内閣府)で、1979年を契機に「心の豊かさ」を求める人が増え、「ものの豊かさ」を求める人が減少していることを示し、「人の意識が大きな変化をしているにもかかわらず、キリスト教会はこうした人の受け皿になっていない」と指摘。キリスト者および教会が世の中の価値観に取り込まれ、かつ推進する役割を果たしていると述べ、「神のみ前に、富むこと、足るを知る、生き方」への転換、聖書に基づいた文化の形成を訴えた。

 住田氏は、日本長老教会幡ヶ谷キリスト教会の牧師で、環境カウンセラー、環境計量士、放射線取扱主任者(2種)などの資格を持つ。09年に開催された第5回日本伝道会議の「環境プロジェクト」リーダーも務めている。

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