原発体制を問うキリスト者ネット 日・韓・蒙で同時会見 2011年11月26日

 「原発体制を問うキリスト者ネットワーク(CNFE)」代表の崔勝久氏は、日本キリスト教協議会(NCC)からの全面的な協力を得て10月26日から2週間、韓国、モンゴルを訪問。現地の「脱原発」運動に取り組むキリスト者や市民活動家らと面会し、日本政府の基本方針や今後の連携協力について話し合った。11月11日11時、3カ国で同時に記者会見を開き、インターネットによる同時中継を試みた。国内の会見は日本キリスト教会館(東京都新宿区)で行い、共同宣言「脱原発アジア」=3面に全文掲載=を発表した。
 会見で崔氏は、原発に関する両国の現状を報告。ソウルの記者会見では、カトリック司教と知識人1千人の署名による「脱原発を目指す世界の知識人との連帯」を呼びかける声明を発表。さらに韓国基督教協議会(KNCC)も、同日付で「脱原発運動に積極的な支持と連帯を表明します!」と題する声明文を発表した。
 モンゴルでは、「緑の党」のL・セレンゲ元党首らと会った崔氏。使用済み核燃料を同国で引き取る日米蒙古の合意について、その埋蔵や原発建設に反対を訴える。
 来年1月14、15日には、ピースボートなどを中心に横浜で開催される「脱原発世界会議」へ、韓国、モンゴルの市民グループらが参加。5月には六ヶ所村で国際シンポジウムを行う予定で、これにはKNCCも参加する意向を表明している。
 今後、原発事故の影響を訴えるアピール文を翻訳して、広告やリーフレットにしてアジア諸国へ広めていきたい考え。そのため崔氏は、NCCに3千万円を超える支援を申請しているが、「今後も継続してくれるかは未知数」と話す。同ネットワークの大久保徹夫氏(日基教団大井伝道所信徒)は会見で、「日本のNCCが何もしないのは世界の笑いものになる」と意見。
 同ネットワークは、原発建設がラッシュを迎えようとするアジアで、各国の人々と脱原発を目指す草の根運動を展開させたい考えで、震災後に発足した。

「脱原発アジア」 共同宣言文
 私たちはこれまでずっと作り話を信じてきました。信じたいと思ってきたのです。
 そればかりか、核の脅威を直接体験した人類の証人である日本の市民さえもこの作り話を信じてきたのです。
 作り話はこのように語られてきました。
・核エネルギーは、人類の幸福のため、ただ平和目的に利用する。
・核エネルギーは、廉価で環境にやさしく、最も安全で、最も信頼できる。
 ところが、2011年3月11日、日本の市民は3度目の核の脅威に晒され、甚大な被害を受けました。筆舌に尽くしがたい無念で不幸なできごとです。
 日本の政府や原子力関連企業はこのことから教訓を得るどころか、アジア諸国、ベトナム、フィリピン、モンゴルなどに原子力発電所の建設計画を立てています。アジアで強い経済力をもつ韓国もこの危険な計画を実行しようとする国のひとつです。
 今日は2011年11月11日です。福島で原発事故が起きてから8か月目となるこの日、モンゴル、日本、韓国市民である私たちは、アジアで稼動中の多くの原発を停止し、原発を新設せず、ウランの採掘をやめるよう、モンゴル、日本、韓国、その他アジア各国政府に要求します。
 わたしたちは、神から預かったこの緑の地球で子どもを育て、働き、ずっと安全で平和に暮らしていきたいのです。私たちにはその権利があります。この権利を守るため、核の脅威に反対し、手を取り合って協力することを宣言すると同時に、世界中の全ての市民が私たちのこの闘いに合流するようアピールします。私たちがみんなで協力すれば、必ずや大きな力となるはずです。

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