「同性婚禁止」は違憲 米連邦高裁 カリフォルニア州 2012年2月25日

 米サンフランシスコ連邦控訴裁判所(連邦高裁)は2月7日、カリフォルニア州憲法で、同性婚を禁止する修正案を可決した住民投票の結果について、合衆国憲法に違反するとの判決を下した。下級審の判決を3対1で支持したもの。

 カリフォルニア州では2008年6月に一時、同性婚が許可されたが、当時の州政府の方策により同年11月、同性婚を禁じる「プロポジション8」(提案8号)を巡る住民投票が実施された。これに対して同性婚の支持者らが、提案は違憲と主張し、連邦地裁に提訴。連邦地裁は10年、この主張を認める判決を下し、反対派が控訴していた。

 同性婚をめぐっては長年、米国を二分する議論となっている。CNNテレビなどが昨年9月に実施した世論調査では、米国民のうち同性婚を認めるべきだと答えた人が53%と、反対派の46%を上回った。

 同性婚を合法化する州が増えていることに、宗教界は懸念を強めている。教会が同性カップルの結婚式受け入れを拒むなど、同性婚を通常の結婚として取り扱わなかった場合、「差別」と訴えられる可能性もある。

 1月12日、福音派やカトリック、ユダヤ教、モルモン教など、39組織の代表者が連名で、同性婚合法化は信教の自由侵害につながると警告する公開書簡を発表した。(CJC)

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