バチカンで公開枢機卿会議開催 内部抗争は全面否定 2012年3月3日

 バチカン(ローマ教皇庁)で2月18日、公開枢機卿会議が開催された。教皇ベネディクト16世は新枢機卿22人の任命式をサンピエトロ大聖堂で行った。

 バチカン放送(日本語電子版)によると、教皇は新枢機卿たちへの言葉で、教会に愛と力強さをもって奉仕し、「神のしもべの中のしもべ」となるよう呼び掛けた。

 式辞に続き、教皇は新枢機卿の一人ひとりに、赤いビレタ(聖職者用の角帽)と指輪、任命書を手渡され、それぞれに名義教会として託されるローマ教区の教会名を告げた。

 この任命式によって、枢機卿会の全メンバーは213人となった。このうち教皇選挙(コンクラーベ)の投票権を持つ80歳未満は125人で、これに対し80歳以上は88人。

 現在の枢機卿会の構成メンバーの出身国は71カ国に及ぶ。地域別内訳は、ヨーロッパ119人、北米(米国とカナダ)21人、ラテンアメリカ32人、アフリカ17人、アジア20人、オセアニア4人。

 また、「バチカンに内部抗争がある」という機密文書が漏出したとされる件については、報道事務所は声明を発表、うわさを全面否定した。

 報道担当のフェデリコ・ロンバルディ神父は、機密文書の公表を、ウィキリークス(インターネット上の情報漏洩)が米政府に衝撃を与えたことを引き合いに非難、「困惑」を招くだけだ、と語った。バチカンの運営は順調に進められている、と言う。

 同報道担当は、バチカン内部の高官の間に抗争があるという情報漏洩が突然増加したことについて、「これらを内部の権力闘争として読むことは、それを流す人、抗争について他のことを知ろうとしてもできない人にとっては倫理的な粗雑さに頼るだけのこと」と強く抗争を否定した。(CJC)

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