千葉県宗教連盟が合同慰霊祭 〝命の重さに変わりない〟 2012年3月24日

 キリスト教、神社神道、仏教など6団体で成る千葉県宗教連盟(岸憲秀理事長)は3月11日、旭市にある玉崎神社で「東日本大震災1周年合同慰霊祭」を行い、約80人が参加した。千葉県では旭市を中心に津波による被害で13人が死亡、2人が行方不明となっている。

 岸氏(日基教団東京教区千葉支区長)が司式を務めた慰霊祭は、天理教雅楽部による前奏で始まった。岸氏は「被害状況の深刻な東北3県に人々の目は移っているが、この千葉でも津波で亡くなった人がいる。(この会が)遺族の慰めの時となってもらえれば」とあいさつ。地震発生の午後2時46分、旭市のサイレンが鳴ると共に、参加者一同は黙祷した。

 各団体がそれぞれの様式に沿って、慰霊、供養、復興のための祈祷を行った。キリスト教からは、岸氏のほか、日基教団土気あすみが丘教会牧師の萩生田明氏、カトリック西千葉教会主任司祭の小林敬三氏、同茂原教会主任司祭のフェリペ・クエバス氏、ほか信徒10人が参加した。

 千葉県での津波による被害は2度目。1703年に起きた「元禄大地震」の津波による犠牲者は、2千人を超えるとされている。同連盟では昨年6月、旭市にある漁港近くの飯岡みなと公園で開催した「東日本大震災100日記念合同慰霊祭」に続いての開催になった。

岸氏の談話
 このたび、千葉県宗教連盟として1周年の合同慰霊祭を行うことができました。ここ飯岡は、千葉県における最大の被災地です。建て替えを余儀なくされた教会もあります。津波の被害を受け、13人の尊い命が犠牲となり、今なお行方不明の方がおいでです。東北に目が行きがちですが、首都圏にもこのような被災地があることに、宗教を超えて、慰霊の思いを一つといたしました。もちろん、東北での被災、犠牲に比べれば、小さな数字かもしれませんが、命の重さに変わりはありません。家族を亡くされたご遺族、今なお不自由な生活を余儀なくされておられる方、放射能の脅威の中、不安な日々を過ごされている方々の上に、主にある慰めと励ましと平安とを祈ってやみません。

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