アトス山のトップが3カ月拘束の後に釈放 背後に総主教座の主導権争い 2012年4月28日

 正教会の『聖地』とされるギリシャのアトス山にある20修道院の主席を務めるヴァトペディ修道院のエフライム院長は、脱税容疑で逮捕され、アテネのコリダロス拘置所に留置されていたが3月30日釈放された。

 現地紙『イ・カシメリニ』によると、エフライム院長は保釈金30万ユーロ(約3200万円)を支払って、31日修道院に戻った。同紙は、同院長は土地交換問題で横領、脱税したと告発されたもので、釈放を「生神女(処女)マリアの奇跡」と言い、帰還の際には修道士や巡礼数百人が歓迎した、と報じている。

 アトス山を中心としたアトス半島は面積約380平方キロ。4世紀ごろから修道者が住み着いたとされるが、9世紀に入って共同居住型の修道院が建設されるようになった。現在はコンスタンノープルのエキュメニカル総主教庁の管轄下にあり、行政上の主席は、最大規模のラヴラ、ヴァトペディ、イヴィロン、ヒランダルの5修道院から交代で選出される。

 控訴裁判所は、3カ月にわたった拘束は、被告に理性をもたらし、再犯することはないだろう、との結論で釈放を決定した、と明らかにしている。

 ギリシャ各紙は、今回の拘束は、エキュメニカル総主教座とモスクワ総主教座との主導権争いが背後にある、と見ている。(CJC)

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