女川に「きぼうのかね商店街」 仮設では最大規模 米国救世軍「必要とされる限り支援」 2012年5月19日

 宮城県女川町浦宿浜に4月29日、被災地最大規模の仮設商店街、「きぼうのかね商店街」がオープンした。女川高校グラウンドに建てられた同商店街は、米国救世軍が資金提供して建設した木造の30店舗(5棟)のほか、中小企業基盤整備機構によるプレハブの20店舗(2棟)が入居し、さらには銀行3行、郵便局、警察も建設された。救世軍は30店舗の建設、整地、銀行や機構20店舗をふくむ全面舗装など総工費約1億5千万円のうち、女川町負担分を除く約1億2千万円を支援した。

 商店街整備のきっかけは、米国の水産食品会社であるトライデント・シーフード社が社員から集めた献金を米国救世軍に託したことに始まる。

 同社日本法人から、人口流出防止と復興のために尽力する女川町商工会の働きを紹介された救世軍は、同商店街の建設と、被災者給食関連施設・建設事業の支援を行うことに決めた。給食関連施設の建設は、許認可の関係で遅れているが、今夏頃までには実現させたい考えだという。

 同日行われた開店セレモニーの祝辞の中で、米国救世軍総司令官ウイリアム・ロバーツ中将は、地域と共に今日の新しいスタートのために歩めたこと、背後には米国市民の献金があったことへの謝辞につづき、「物質的、精神心理的、スピリチュアルなど分野にかかわらず、女川の人たちに必要とされる限り、わたしたちはここにとどまる」と述べた。

 救世軍ブラスバンドのファンファーレ演奏で、トライデント・シーフード社のチャック・バンドラント会長、米国救世軍女性部会長ナンシー・ロバーツ中将らがテープカットに臨んだ。JR女川駅前に設置されていたからくり時計の4つの鐘のうち、瓦礫の中から見つかった1つが同商店街のシンボルとして掲げられている。この鐘が鳴らされると、参加者全員で風船を空に飛ばし、復興と将来への希望の思いを表した。

 今回の震災に際し、救世軍は特に被害の大きい、復興の難しい地域に継続して救援チームを派遣してきた。実際に米国からスタッフが被災地に入り、声を聞き、本国に報告した結果、大きな資金提供が実現している。大船渡や南三陸町でも、「救世軍の支援がなければ、こんなに早く店舗街はできなかった」といった声が地元の人たちからは出ているという。

社会・教育一覧ページへ

社会・教育の最新記事一覧

TO TOP