大阪コレギウム・ムジクムが東京で公演 「平和の香りふりまいて」 慶田城用紀さんの鎮魂歌「さがり花」も披露 2012年6月2日

 オルガン音楽を含む器楽と合唱の統合された演奏、バロック音楽の演奏と研究・普及を目的とする大阪コレギウム・ムジクム(当間修一代表)が6月3日午後2時半(開場2時)から、第一生命ホール(東京都中央区)を会場に第17回東京定期公演「弦の魅力・声の魅力――希望を紡いで」を行う。昨年末にCD・楽譜としてリリースした作品集「この愛しきものに」からは、平和を愛でる鎮魂歌「さがり花」も披露する。

 作詞と作曲を手がけたのは、沖縄県西表島出身の慶田城用紀さん(63)。ダイビングのために石垣島を訪れた当間さんが、物産店を営む慶田城さんの曲を聞き、「編曲したい」と申し出たのがきっかけ。

 さがり花とは、南西諸島の湿地に群生する常緑高木で、短い初夏の間、夜に咲いて夜明けと共に散るという一夜花。2005年の8月15日、川面に浮かぶさがり花を見ながら、戦争の記憶を忘れてはいけないとの思いを募らせた慶田城さん。戦後67年、「復帰」40年を迎えた沖縄で、戦後生まれが大半となった今日、歌に込めた願いをこう語る。

 「わたしたちは、戦争の惨禍を立ち止まって振り返る世代。薄れていく記憶を意識的に受け継いでいかなければならない。それは人間だからこそできること。ここから流れた『さがり花』が、広島、長崎を経て全世界まで流れていき、平和の香りをふりまいてほしい」

 この間の「尖閣諸島」をめぐる動向については、「せっかく築き上げた民間レベルの信頼関係を損ないかねない、平和と相反する動き。軍事力で平和を維持しようとするのは時代錯誤だと思う」と懸念する。

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 バッハの「マタイ」「ヨハネ」をはじめ多くの作品で共演を重ねるオーケストラと合唱団は、日本福音ルーテル大阪教会(大阪市中央区)を練習会場として利用し、同教会で毎月「マンスリーコンサート」を行うなど、教会との関わりが深い。

 約1年半ぶりとなる東京公演では、時代を超えて人の心に脈々と流れる「愛しきものへの想い」を、オーケストラと合唱団共通の持ち味である純度の高いハーモニーと緊密なアンサンブルを活かし、あたたかなハーモニーで紡ぎ出す。

 入場料はS席5500円、A席4500円、B席3500円、C席2500円、学生1800(当日2千)円、高校生以下800(当日1千)円。問合せは大阪コレギウム・ムジクム事務所(℡06・6926・4755)まで。

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