NCC平和・核問題委員会主催 「内部被曝からいのちを守る」講演会・シンポ 2012年7月21日

〝原発事故に怒り表して〟

 日本キリスト教協議会(NCC)平和・核問題委員会は、6月30日、7月1日の両日、東京の日比谷コンベンションホールを会場に「内部被曝からいのちを守る」講演会、シンポジウムを開催した。(共催・日本キリスト教協議会エキュメニカル震災対策室(NCC‐JEDRO)助成事業)。

 外部被曝に加え、「内部被曝」について国内でこの問題に取り組む研究者や医師は少数者であるという。NCCは、内部被曝の研究が進んでいるドイツから、この問題に詳しいドイツ放射線防護協会会長のセバスチャン・プフルークバイル、欧州放射線リスク委員会委員長のインゲ・シュミッツ・フォイヤーハーケ両博士を招いた。

 1日に開催したシンポジウムでは、両博士のほかに、山田真(子どもたちを放射能から守る全国小児科医ネットワーク代表)、岩田渉(市民放射能測定所理事)、「福島避難母子の会」の深川美子、冨塚千秋の各氏が登壇。

 プフルークバイル博士は、原子力発電所周辺における子どもの癌発病率増加について研究調査している。1990年ベルリンで市民団体「チェルノブイリのこどもたち」を設置し、長年ドイツ・チェルノブイリ支援協会の理事を務めた。

 プフルークバイル博士は、チェルノブイリ事故後、ドイツ国内でも健康被害があったことを話した。そして、この問題の関係性は、福島と東京でも当てはめることができる、と述べた。「原発のせいで、どちらに行っても道は決して良くない。汚染された空気を吸い、水を飲むという、そういうところに立たされている。住んでいる土地を離れるか否か、自分の下した決定が正しかったのかどうかわかるのは、何年も先の話だ」。

 さらにプフルーク博士は、この事故が誰の責任のもとで起きたことなのかを問うた。チェルノブイリ事故のときは、事故後、すぐに忘れ去られたことを覚えておくべきであるという。その上で、「デモに参加するとか、子どもの教育方針を変えるとか、怒りを表してほしい」とも。「メルケル首相は、ドイツの母親たちの顔つきを見ていた。チェルノブイリの事故のときの母親たちの顔を見ていた。そして今、福島の事故が起きて、このまま原発を続けると『自分は次の選挙で負ける』と分かっていたのだろうと思う」。

 発表者からは、内部被曝だけではなく、外部被曝に対しての問題性を指摘する声もあがった。医師である山田氏は、日本ではレントゲンを撮る回数が多いことから、諸外国からはそれによる健康被害のほうが深刻ではないかと見られていることを話した。「日本は被爆国だったからこそ安全神話が作られる」とし、広島や長崎の原爆を体験した日本の医師たちが「安全だ」と言うことで安心してしまう面もあることを危惧した。

 子をもつ親たちの話として、将来的に「福島の子とは結婚させない」といった偏見や地域的差別を心配する声も上がった。プフルーク博士は、「結婚のことでこういう不安をもつのは根拠のない不安ではないと思う。これらに対してきちんとした解決策はまだない。『あの子はチェルノブイリから避難してきたんだって』といったイジメだ。その子が悪いのでは決してなく、あくまで悪いのは原発を運営している人だ」。

 会場には、双葉町から避難してきたという女性もいた。「双葉町では、同じ体験をしているのに、町の人は、放射能のことを話せない。いつか帰られるようになりたい。故郷から逃げてきたが、いままで死にたいと思ったことも3回ある」と語った。

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