〝ユーモアを大事にしよう〟世界宗教者平和会議「いのちの教育」学習会 デーケン神父が呼びかけ 2012年8月4日 

 公益財団法人世界宗教者平和会議(WCRP)日本委員会女性部会は7月23日、東京都千代田区の幼きイエス会ニコラ・バレ修道院で、いのちに関する学習会「いのちの教育」を開催した。講師は、上智大学名誉教授のアルフォンス・デーケン神父。女性部会では、2008年から年に2回、「いのち」の尊さを伝える学習会を展開している。

 「死についての哲学は生きることの哲学である」と開口一番に述べたデーケン神父は、1959年に来日以来、上智大で教鞭をとり「死の哲学」や「人間学」の講義などで活躍してきた。

 デーケン神父は、人間同士の「連帯性」を深める教育を呼びかけ、その上で、臓器遺贈は無償の人間愛のあわられだと解説する。「寛大に臓器提供をすることは大きな愛の表れ。自分の臓器を提供したいと思っても家族が反対すれば医師はやらない。それは連帯性だ。日本の宗教性もあると思う」。

 そして連帯性を深めることは、自分の悩みを客観的に省察する訓練、自殺予防にもつながるとした。「多くの人は自殺するとき家族のことを考えないで、自分の悩み、苦しみという個人主義的なものになっている」と話した。

 「死へのドラマの主人公は、医者でも看護師でも家族でもなく、患者自身だ」。デーケン神父は8歳のときに、4歳の妹を白血病で亡くすという体験をした。「妹は死を迎える日、『長い間、ありがとう。天国でまた会いましょう』と言い残していったことはとても印象的な体験であった。カトリックだから死は天国への門であると」。

 いのちの教育の中でも「ユーモア教育を大事にしよう」と呼びかけるデーケン神父。ユーモアをもっている人は大体自殺なんかしない、と言う。デーケン神父の父親は反ナチ運動をしていたが、戦時中、兄弟8人が集まったところで毎晩笑い話をしてくれた。

 自殺者の数が年間3万人を超え、社会問題と化していることから、「もし厚生大臣だったらどうするか?」と問われたデーケン神父は、「日本でも宗教を大切にする、尊重する教育をしたらいい。庭野平和賞ではないが、さまざまな宗教をもった人が集い、励ましあうのは美しい」と答えた。

 「日本の宗教活動で最も大切なのは平和に対する試みだ。庭野平和賞には毎年訪問している。日本は世界に対する使命がある。高齢化や、震災を経た今、どうやって社会を作っていくのか、世界は日本に注目している」

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