〝一人ひとりが「暴力反対」の意思表示を〟 「普天間基地ゲート前でゴスペルを歌う会」 2012年11月17日

 沖縄・普天間基地の野嵩ゲート周辺で賛美と聖書朗読を持って、オスプレイの強行配備、暴力に抗議し、軍事基地の撤去を求める連続集会が10月29日から始まった。

 揺れるペンライトに合わせて、「勝利をのぞみ(We shall over come)」「この世のなみかぜさわぎ(Londonderry)」「われをもすくいし(Amazing Grace)」など馴染み深い賛美歌が次々と基地上空に響き渡る。

 3曲ほど続けた後に「国は国に向かって剣を上げず/もはや戦うことを学ばない」(イザヤ2・4)と聖書が朗読され、再び賛美、聖書朗読(出エジプト3・10~11、詩篇62・11、他)を繰り返すこと1時間、最後に参加者全員による主の祈りで第1回目の「普天間基地ゲート前でゴスペルを歌う会」(神谷武宏代表=普天間バプテスト教会牧師)は終了した。参加者は、呼びかけに答えたクリスチャンら70人余り。ほとんどが、ゲート前での抗議に初めて参加した人々だ。

 会の呼びかけ人には、普天間爆音訴訟団団長で日本キリスト教会宜野湾告白教会の島田善次さんを初め、日基教団牧師の平良修さんら長年沖縄の反基地運動を担ってきたキリスト者が並ぶ。カトリック神父のラサール・パーソンズさんも加わっている。

 「オスプレイが強行配備されて1カ月。事態を動かそうというよりも、キリスト者一人ひとりが『暴力反対』の意思表示をするための場が求められていると感じました。そして、初日にも関わらず、多くのキリスト者が集まり反対の意志を示すことができました」と代表の神谷さんは言う。

 集会は、月曜日は午後6時、火曜日は午前7時に野嵩ゲート前にて。夜はまるでクリスマスのキャロリングのような荘厳な雰囲気、早朝は、他の市民団体もシュプレヒコールを上げる中での賛美集会となっている。ゲートを出入りする基地関係者に歌声が届いているのかどうか、確認するすべはないが、参加者からは「改めて賛美の力を感じる」といった声が聞かれるとのこと。

 今月4日は日曜日にも関わらず、翌日からの日米共同演習に備えてか、普天間基地を飛び立つ軍用機の爆音が午前中から鳴り響き、基地周辺の教会では礼拝もままならないほどだったそうだ。オスプレイ配備への抗議運動が続く中、相次ぐ米兵による婦女暴行や暴力事件。沖縄の怒りは沸点に達している。

 しかし、暴力に拠らず、しかも諦めずにキリストの平和と愛を訴える人々の姿がここにある。集会は、12月18日まで毎週2回続く。参加の問い合わせ等は「普天間基地ゲート前でゴスペルを歌う会」(℡098・894・0199普天間バプテスト教会)まで。

 なお、発売中のミニストリー最新号(Vol.15)にて、オスプレイ配備に揺れる沖縄ルポを掲載。

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