◇渡辺禎雄生誕100年◇ 聖書版画集(新教出版社)・版画展(教文館) 2013年2月23日

 独自の型染版画で聖書の世界を表現してきた渡辺禎雄が今年生誕100年を迎えるのを記念して、作品集『渡辺禎雄聖書版画集――くすしきみわざ』(新教出版社)=写真=が1月29日に刊行された。教文館キリスト教書売場内ギャラリーステラ(東京都中央区銀座)では渡辺禎雄聖書版画展が3月3日まで開催される。

 『渡辺禎雄聖書版画集~』はその作品の中から73点を収録。新教出版社によると、これまで同社の画集に収められなかった作品62点が新たに収録された。

 教文館ギャラリーステラでの同版画展ではギャラリー間瀬(東京都千代田区)の協力もあり、大小80余点の作品を展示、販売。

 渡辺は24歳で染色の仕事に就き、型絵染の芹澤銈介に師事し、やがて独自の創作版画としての型染版画がキリスト教信仰と結びつき、新たな表現世界を築いた。1996年に召天するまで、聖書をテーマにおよそ千点の作品を制作したと言う。

 生誕100年を記念した展示では、丸善丸の内本店(東京都千代田区)が2月5日まで、日本橋店(同中央区)が昨年12月1日まで開催した。丸善のギャラリー関係者は「お客様から再展示会の声もあり、まだ先ですが今年の11月頃、また開催できればと考えています。ただ遺族らにも所蔵作品が少なく貴重で、作品が揃えばですが」と話す。

 現代のキリスト教絵画等を収蔵しているフィリア美術館(山梨県北杜市小淵沢町)は10月5日から来年4月20日まで所蔵作品展『祈りの人、渡辺禎雄、型染版画の世界』を開催し、型染版画の制作道具などの資料も展示予定。

 

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