「カナンの園」40周年記念式典 〝すべての人が大切にされる社会に〟 2013年3月16日

 昨年11月に創立40周年を迎えた社会福祉法人カナンの園(岩手県二戸郡一戸町、及川忠人理事長)は2月23日、記念式典を岩手教育会館で開催した。利用者や職員をはじめ、支援者、行政関係者、福祉関係者など、県内外から約450人が出席した。

 式典で及川氏は、これまでの40年の歩みに感謝し、「神さまの愛のもとに、障がいを持つ人々を中心にしながら、すべての人々が分け隔てなく大切にされる社会の実現をめざす」という理念を実現していく決意をあらためて表明した。また、一戸町長・稲葉暉、元理事長・故久保木髙、元職員(現ボランティア)・野澤恵美の3氏に感謝状が贈呈された。

 第2部では、社会福祉法人南高愛隣会(長崎県雲仙市)の常務理事・田島光浩氏が「ふつうの場所でふつうの暮らしを」と題して講演。1977年に設立された同法人の歴史や実践、「累犯障害者」と言われる人々への支援の取り組みを紹介した。また、重い精神障がいを持つ人々を医療と福祉の連携によって支える仕組み作りなど、精神科医としての自身の想いを語った。

 カナンの園事務局長の佐藤真名氏は、「多くの方々の祈りとお支えをいただくことで、創立40周年を感謝を持って迎えることができました。今後、世代交代が進みますが、絶えず創立の原点を継承しつつ、これからも理念の実現に向けて歩んでいきたいと願っています」と本紙にコメントを寄せた。

【メモ】
 カナンの園=1972年11月に設立認可。知的障がいを持つ人たちの生活・労働の場として、生活介護事業、就労支援事業を行っている。「神に感謝しつつ歩む」「共に学び、共に育つ」「連帯の輪を拡げる」を3本柱とし、障害児入所施設「奥中山学園」、学校法人カナン学園「三愛学舎」、生活介護事業所「小さき群の里」などを開設。生活介護事業所「シャローム」で製造している「いわての味 奥中山高原のおせんべい」は「第52回全国推奨観光土産品審査会」の菓子部門で最高賞の「厚生労働大臣賞」を授賞した。

 

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