クリスチャンセンター神戸バイブル・ハウス10周年 教派超え、聖書普及の拠点として 2013年5月4日

 聖書の歴史的資料の展示と閲覧、聖書に関する文化行事などで、市民への聖書浸透の拠点となることを目的とし、阪神淡路大震災を経験した地域が立ち上がるための文化を築くため開設したクリスチャンセンター神戸バイブル・ハウス(神戸市中央区、池長潤理事長)が開館10周年を迎え、4月13日に記念式典が行われた。関係者ら、150人が出席した。

 同ハウスは1904年に西日本の聖書普及の中心として開設され、第2次世界大戦によって閉鎖されていた。95年の阪神淡路大震災後、教会間に強固な相互信頼が築かれ、2001年の超教派による、そごう神戸店での聖書展開催を契機に宣教協力の実を次世代に継続するためにも常設の機関を設けよう、そのためにバイブル・ハウスの再建をという気運が高まり、教派を超えた教会と団体、賛同者が日本聖書協会と連携し、03年4月17日に同ハウスは復活、開館した。

 山内一郎氏(同ハウス副理事長)=写真下=は式典の説教で、同ハウスの働きの源泉となるエキュメニカルについて「『あなたがたの内に豊かに宿るようにしなさい。』(コロサイ3・16)の『宿るようにしなさい』(エノイケオーの命令形)がエキュメニカルなバイブル党の歩みです。ジョン・ウエスレーは『宿る』(英語dwell)に興味深い注釈を施しています。短期間留まる(short stay)、あるいは時折思い出した(occasional visit)ような意味ではありません。『内に宿る』とは『定宿』(residence)、つまりバイブルの言葉が、私たちの内にドカッと根を下ろし、血肉となり、文字通りいのちの言葉として全身に充満するという意味になります。『その小さな巻物を天使の手から受け取って、食べてしまった』(黙示録10・10)と書かれているように、腹に入れて収めるほどに身につくことが排他的イズムを乗り越え、エキュメニカルに立てます」と語った。

  

 参加者の原田洋子氏(日基教団神戸栄光教会信徒)は「メッセージを聴いて、聖書に固く付き従うことにより、キリストにあってひとつを体験できる」と話す。

 同ハウスはこれまでセミナー、講演会、展覧会、コンサート、ニューズレターの発行など多様な働きをしてきた。

 今後の展望について関係者は、これまで同様に教会と世にメッセージを発信しつつ、キリスト教と他の宗教との接点、貧困、震災、放射能など社会的ニーズにも対応することが課題と話す。

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