庭野平和賞にグナール・スタルセット氏 「寛容の時代の夜明け迎えよう」 2013年6月1日

 公益財団法人の庭野平和財団(庭野日鑛名誉会長)は、今年で30回目となる庭野平和賞に、ノルウェー国教会オスロ名誉監督のグナール・スタルセット氏(78)=写真=を選んだ。5月16日、東京・六本木の国際文化会館で贈呈式を行い、関係者ら約150人が集った。同氏には賞状と顕彰メダル、賞金2千万円が贈られた。

 スタルセット氏は1935年、ノルウェーのフィンランド移民の家庭に生まれた。ノルウェー国教会エキュメニカル国際協議会事務局長、ノルウェー政府の教会・教育・文化省副大臣、中央党議長、ノルウェー国会の代理議員、オスロ市議会議員を歴任。98~05年は、ノルウェー国教会オスロ監督を務めた。

 国際的には、ルーテル世界連盟(LWF)事務総長に就任、諸宗教間対話・協力の分野で活躍してきた。世界宗教者平和会議(WCRP)国際委員会執行委員、欧州諸宗教指導者評議会(ECRL)議長、ノーベル平和賞を選考する決定するノーベル賞委員会メンバーでもある。

 スタルセット氏は、ノルウェー政府特使(06~10)として東ティモールの和平調停を担ったこともあり、その他多くの紛争地域で、平和活動の主要な役割を果たし、数多くの諸宗教組織でのリーダーシップが評価された。

 贈呈式では、下村博文文部科学大臣(代理)、アルネ・ロイ・ウォルター駐日ノルウェー大使、芳村正徳日本宗教連盟理事長が祝辞を述べた。

 スタルセット氏は「新しい、寛容の時代の夜明けを迎えよう」と題し、講演した。平和構築に向けたあらゆる努力の中心は「寛容」であること、今こそ「国連憲章と世界人権宣言を生み出した知恵と価値観に立ち戻る必要がある」と説いた。

 スタルセット氏は、世界教会協議会(WCC)中央委員も務めたことがある。今年WCC総会が韓国・釜山で開催されることについては、「この地域で開かれることはとても嬉しい。また、この地域は現在緊張感がとても高まっている。北朝鮮をめぐる問題にも取りくむ必要がある。そうした議題の背景には、核の問題がある。WCCには、核軍縮に対応する部門もある。積極的なナレーションをしていきたい」と本紙に語った。

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