「遅すぎたと言わないために――今、何をなすべきか」 日本バプテスト連盟靖国問題委講演会 2013年6月22日

 夏の参院選に向けて改憲論議が活発化する中、キリスト者は何をすべきか考えようと、日本バプテスト連盟靖国問題委員会(平良仁志委員長)は5月27日、「遅すぎたと言わないために――今、何をなすべきか」と題する公開講演会を恵泉バプテスト教会(東京都目黒区)で開催した。藤田英彦(東八幡教会協働牧師)、吉高叶(同連盟常務理事)の両氏が講師を務め、約60人が参加した。当初講演を予定していた井堀哲氏(弁護士・八王子めじろ台教会員)は急病のため欠席した。

         

 藤田氏=写真左=は、1968年の同委員会発足時から委員長として靖国問題に取り組んできた。敗戦の年である1945年の日本について、「多くの国民は平和憲法を信じ酔いしれていた」と述べ、その頃こそ「平和ボケ」だったと主張。この間に、「大日本帝国憲法」下の天皇制復活を目論む勢力がすでに台頭していたと指摘した。

 現在の自民党の改憲案については、「壊憲案」だと批判。「現憲法では平和を守れないと言うが、彼らの目指す天皇制憲法によって、かつての大日本帝国憲法を復活しようとする。しかし、その大日本帝国憲法によって日本は敗戦の憂き目をみて、打開していったのではないか」と訴えた。

 最後に、フィリピの信徒への手紙1章27~30節を引用し、「わたしたちは『時の兆し』を見極めるために、目を覚ました者として行動しなければならないと思う。しかし同時に『戦争と戦争の噂を聞くであろう。注意していなさい、慌ててはいけない』というみ言葉を聞く。キリスト者として、福音にふさわしく、何事においてもキリストの福音に敵対する者どもに狼狽させられないで、粘り強く取り組んでいきたいと祈る」と決意を語った。

 吉高氏=写真右=は、「『9条のある国』で、主告白に生きる」と題して講演。平和憲法は、「侵略戦争と多大な犠牲のうえに、歴史のいましめとして決意した」ものだとし、新しい世界を生きる「基軸」、アジア諸国への「謝罪」、再出発するための「公約」、民衆と政府の「契約」、世界の平和への「指針」だと述べた。

 また、現憲法の基本的立場は「戦争はしてはならないもの」だが、自民党改憲案は「しても良い戦争、場合によってはしなければならない戦争はある」という思想のもとで書き換えられ、現憲法の三原則を破壊していると主張。改憲によって「日本社会に生きる者は、『国益』に奉仕するために教育され、選別され、管理され、日本人も外国人も、安価で従順な労働力として位置づけられ、無批判な消費者として操られるだろう」と強調した。

 そして、「今この日本の歴史の中で、真にバプテストになることが問われ試されていく一つのカイロスを迎えようとしているのではないか」と述べ、「たとえ『改憲』されたとしても、『わたしの生を支える主告白がここに残されている』と言えるような闘いの時を、今から生きていなければならない」と訴えた。

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 同連盟は6月23日午後4時~6時、沖縄の基地課題と平和を覚える集会「6・23平和集会――沖縄の祈りに心を澄まして」を同教会で開催する。講師は平良愛香氏(日基教団三・一教会牧師)。問合せは、同連盟沖縄基地課題に関する協議会(℡048・883・1091)まで。

 

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