日本宗教ネットワーク懇談会シンポ 「今、この危機を乗り越えるために」 2013年8月3日

 日本宗教ネットワーク懇談会(座長=本山一博・玉光神社権宮司)は7月6日、慶應義塾大の三田キャンパス(東京都港区)でシンポジウム「宗教と平和――今、この危機を乗り越えるために」を開催した。同シンポジウムは、日本宗教ネットワーク懇談会が2011年に開始したシリーズ「いま、なぜ宗教間対話なのか」の第3回目。

 日本と近隣国との間で、領土をめぐる緊張感が高まり、武力衝突が起こる危険性も懸念されている中で、平和を願う宗教が貢献できることは何か。開催趣旨を説明した本山氏は、「所属する教団の代表としての立場ではなく、一信仰者として話してもらう」ことで、「リアルな宗教間対話を目指す」と述べた。

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 第一部のラウンドテーブルでは、政治哲学を専門とする小林正弥氏(千葉大教授)の司会で行われた。隣国との武力衝突や自衛隊のあり方、徴兵制など具体的な問題提起を行った。これに対し、カトリック司祭の園田善昭(元ローマ教皇庁諸宗教対話評議会顧問)、高柳正裕(元真宗大谷派教学研究所所員)、後藤俊彦(高千穂神社宮司)、根本昌廣(立正佼成会外務部長)の各氏が意見を交わした。参加者からの感想や質問も交えながら“白熱教室”を展開した。

 「国を守ることは大切であるが、宗教と現実問題を分けて考える」ことの必要性を強調する考えや、「宗教者としては祈るが、現状では、一人の日本人として戦うだろう。人類の宗教的レベルではまだ戦わざるをえない」とする主張もあった。「良心的兵役拒否」を訴える宗教者は、「武力衝突が起きないようにするための宗教者ではないか」「攻められたらどうする? と仮定するのは被害者仮説だ。加害者仮説も考える必要があるのではないか」と意見した。

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 第二部では、峯岸正典氏(宗教間対話研究所所長)が司会を務め、「宗教者にとって根源的平和とは何か」について議論を深めた

 この問いに対し園田氏は、「わたしが変わること」だと述べ、「ユダヤ・キリスト教的には、神の前に清くいることだ。苦しいことは多い。自分を捨てて、奉仕に徹すること」と話した。

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