平和祈る8・15 〝日本の戦争責任を覚える〟 中山弘正元明学院長が講演 2013年9月7日

 敗戦から68年を迎えた8月15日前後、戦争の悲惨さを覚え、平和を願う集会が各地で催された。日本同盟基督教団中野教会(東京都中野区)では10日、同教団「教会と国家」委員会(柴田智悦委員長)が主催する「8・15平和祈祷会」が行われた。明治学院大学名誉教授の中山弘正氏(日基教団横浜上倉田教会員)が「世の光のごとく」と題して講演、50人が出席した。

 中山氏は、明治学院学院長を務めていた1995年、「明治学院の戦争責任・戦後責任の告白」を発表。現在は、「靖国神社国営化反対福音主義キリスト者のつどい」のメンバー、「憲法9条―世界へ未来へ連絡会」(9条連)の代表の1人として活動している。

 同氏は、中野聡著『東南アジア占領と日本人』(岩波書店)などに基づき、日本が行った「アジア戦争」が、満州を含む中国、朝鮮のみならず、東南アジアの広大な地域に及んでいたことを指摘。日本軍による作戦の対象となった地域の総人口は約1億4千万人で、日本軍のために犠牲になった人数は、フィリピン、ベトナム、インド、インドネシアだけでも700~950万人におよぶと話した。

 明治学院の戦責告白の際にも東南アジアから反響があったことを振り返り、「東南アジアの地域にまで、わたしたちの戦争責任は広がっていたのだという問題を、皆さんで覚えたい」と呼びかけた。

 最後に、「天皇」の問題に言及し、「天皇を神格化する動きが進められている」と危惧。自民党の「日本国憲法改正草案」において、天皇の地位が「象徴」から「元首」に変えられていることを「戦前復帰」だとし、「偶像崇拝の展開にストップをかける役目があるのではないか」と語った。

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 講演の後、「教会が二度と偶像に膝をかがめることなく、キリストへの信仰を告白し続けられるように」「憲法改正発議が現実的になった今、発議要件を緩和させる96条改定、さらには、基本的人権を制限し、戦争への道を開く全面的改定をとどめる事ができるように」「『日の丸・君が代』強制問題で戦っている方々の信仰の自由が守られるよう、教会も積極的に支援できるように」「国際平和主義に立って、私たちの隣人である在日の方々を自分自身のように愛することができるように」を課題として、参加者全員で祈りをささげた。

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