被爆者の近藤紘子氏 〝世界に核廃絶を叫ぶ〟 日基教団埼玉地区8・15集会 2013年9月14日

 日基教団関東教区埼玉地区社会委員会(本間一秀委員長)は8月15日、被爆体験を持つキリスト者の近藤紘子氏を講師に迎え、「平和を求める8・15集会」を埼玉和光教会(埼玉県和光市)で開催した。29教会から70人が参加した。

 近藤氏は、広島流川教会の牧師であった谷本清氏の長女として生まれ、生後8カ月の時に広島で被爆した。『ヒロシマ、60年の記憶』(徳間文庫)の著者であり、国内外で講演を続け、核兵器廃絶を訴えている。また、「国際養子縁組」の活動も行っている。今回の講演では、「平和を作り出す人たち」と題して、自らの生涯を振り返り、平和活動への思いを語った。

 沖縄で牧会していた父・谷本牧師は、沖縄戦の激しさが増したために、広島流川教会に移った直後に被爆。近藤氏は、母親の胸の下でかろうじて直撃を免れた。

 原爆投下後、谷本牧師は教会員の行方を案じて日々捜索を続けた。近藤氏は、実の娘より教会員を大切に思う父の姿に反発を覚えたという。しかし、谷本牧師の引退説教を聞いて、広島のため、被爆者のために一生懸命働く父親の思いを知ることができたと振り返った。

 幼い頃から被爆者の苦しみや悲しみを見聞きして育った近藤氏は、「エノラ・ゲイ号の乗組員さえ爆弾を落とさなかったら、あんな悲惨なことにはならなかったのに」と思い、「いつの日か大人になった時には、その乗組員たちを見つけ出して、広島のかたきを討つ」と思い込んできたという。

 ところが、10才の時にテレビ番組で、エノラ・ゲイの副操縦士ロバート・ルイス氏が、原爆投下後の広島を上空から見て、「おお、神よ、わたしたちは何ということをしてしまったのか」と涙声で語ったのを目にして、「わたしの中にも自分を正当化し、相手がすべて悪いと思う心があることに気づいた」。

 「戦争とはどちらの側にも痛みが残ることを知った。核兵器を使って多くの人を殺すことは決していけない。被爆国である日本は世界に核廃絶を叫ばなければならないとわたしは強く思う」と語った。

 同氏は「被爆者としてモルモット扱いされた」ことで、広島から離れるために、留学時代に婚約した米国人と米国で結婚することを考えたが、相手の家族から反対を受け、婚約破棄となった。「被爆者であるため、まともな子を生むことは無理」との理由であった。「この時、幼い頃にかわいがってくれたケロイドのお姉さんたちの、被爆者ゆえの結婚・就職差別の悲しみを初めて知ることができた」。

 やがて東京で就職後に出会った映画監督と結婚し、広島に戻り、反原爆の運動に関わることになった。

 犠牲者の数が今年で28万人になった広島原爆の悲惨さを世界に訴え続け、世界の子どもたちとともにロシアで原爆反対を訴える運動を展開している近藤氏。被爆者として今後も世界から原爆をなくし、平和を作る者として、世界中に運動を続けていきたいと話した。

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