キリスト教出版販売協会 夏期例会 10年後見すえ展望語り合う 2013年9月28日

 キリスト教出版販売協会(幹事長・伊奈均志=名古屋聖文舎社長)は第56回夏期例会を9月2~3日、桜美林大学多摩アカデミーヒルズ(東京都多摩市)で開催した。同協会の会員社36社から53人が参加した。今年は外部から講師を招かず、「変わればできる――いつやるか? 今でしょ!」をテーマに、キリスト教出版に携わる社員らが2日間にわたって議論を繰り広げた。

 初日の冒頭では、出版界、キリスト教界にまつわる過去10年のデータを多角的に検証しつつ、「これまで」を振り返った。新聞、雑誌、出版共に軒並み売り上げを減らしていること、90年代後半をピークに市場の低迷が慢性化していること、「活字離れ」と言われる一方で若年層の読書量は決して減っていないこと、通信費などのサービス支出は増えていることなどを共有した。

 さらに、ブログやツイッター、フェイスブックなどを活用する各社の担当者が、実際に運用する中での課題や読者からの反響などについて報告した。

 グループに分かれての討議では、「10年前から従業員は半減したが、仕事量は総じて減っておらず、経費削減を図っても売り上げは落ちる一方」「消費者のニーズに応えられていない」などの反省や、「リスクを回避し続けて変化に適応できなければ生き残れない」との声が出された。

 2日目、10年後を見すえて「これから」の展望を語り合う中では、「販売促進のために、お勧めしたい本の情報や書店員の感想を集約して読者に提供していく」「本以外の薄利多売な利益率の高い商品を売る」「共同出資で電子書籍部を立ち上げ、利益を各社に還元する」などの具体的な提案もなされた。

 同協会が主催する第3回キリスト教本屋大賞には渡辺和子氏の『置かれた場所で咲きなさい』(幻冬舎)が選ばれ、初日に行われた授賞式では、著者に代わって書店部会長の関達夫氏(恵泉書房社長)が表彰状を受け取った。

 初日夜の総会では、新年度の幹事社に教文館、新教出版社、聖文舎、キリスト新聞社、横浜キリスト教書店、日本キリスト教書販売、日基教団出版局、監査社に日本聖書協会が選出され、幹事長に小林望氏(新教出版社社長)が選任された。

 

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