日本賛美歌学会第13回大会 「ヒム・フェスティバル」で賛美 歌集『ヨセフのキャロル』も刊行 2013年10月5日

 日本賛美歌学会(高浪晋一会長)は9月14日、第13回大会「知ろう!歌おう!『わたしたち』の賛美歌――ヒム・フェスティバル2013」を青山学院女子短期大学(東京都渋谷区)で開催した。

 今大会は、「ヒム・フェスティバル」という形式をとり、ともに歌うことに力点を置いたものとなった。過去10年間に出版された三つの賛美歌集を歌った他、今大会に合わせて刊行されたオリジナル小歌集『ヨセフのキャロル』(同学会小歌集編集委員会編)を用いて、約90人の参加者が声を合わせて賛美した。

 「ヒム・フェスティバル」では、『日本聖公会聖歌集』(日本聖公会、2006年)、『新生讃美歌』(日本バプテスト連盟、2003年)、『教会福音讃美歌』(福音讃美歌協会編、いのちのことば社、2012年)の三つをそれぞれ、宮﨑光(日本聖公会東京教区司祭)、江原美歌子(日本バプテスト連盟宣教部教会音楽室室長)、植木紀夫(桜美林大学准教授)の3氏が紹介した。

 大会後の総会では、次回大会を、2014年9月15日に日基教団広島流川教会において、「平和をうたう」を主題として行うことを決定した。

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 「賛美歌の研究とその普及活動、賛美歌創作を促すこと」を目的とした同学会は、これまでの大会の中で、海外からの講師招聘に合わせて3冊の歌集を発表してきた。海外講師関連以外でも、研究成果の発表として新しい歌集を発信するという新たな方針から、今回『ヨセフのキャロル』を刊行。ドイツ語、英語の現代創作賛美歌を日本語に訳したものを中心に全11曲を収録した。

 例えば、「キリストは呼びかける」は、米国のメノナイトの牧師アダム・タイス氏が作詞し「敗者」「保険」などの日常語を用いた賛美歌。「真理は私たちを自由にする」は、スコットランドのアイオナ島を拠点とした「アイオナ共同体」の牧師ジョン・ベル氏による2012年の歌集に収録されたもの。

 日本人による創作賛美歌として、「これもさんびか」ネットワークと、賛美歌工房による賛美歌も1曲ずつ収録されている。

 同学会は同歌集を希望者に500円で頒布している。申し込み、問合せは同学会事務局(Eメール=info@hymn-soc.jp)まで。

 今大会の実行委員長・荒瀬牧彦氏(カンバーランド長老キリスト教会めぐみ教会牧師)の話=発表した三者(聖公会、バプテスト連盟、福音讃美歌協会)が、自らの伝統に誇りをもって特徴ある歌集編纂を目指したことや、邦人作品を増やす努力を各々していることがわかりました。同時に、ヒム・エクスプロージョン(20世紀にイギリスで始まった賛美歌創作活動)やアイオナなどから共通の影響を受けているなど、同時代の賛美歌人として、翻訳歌詞の共有など、共同の働きをもっと広げられないものか、と考えさせられました。学会編纂の小歌集にはいつも反響があり、「新しい歌」が求められていることを実感します。

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