宗教者九条の和 沖縄でシンポと平和巡礼 「福島と憲法9条」テーマに 2013年10月26日

 「宗教者九条の和」(事務局・日本山妙法寺内)は、9月27・28日、「シンポジウムと平和巡礼 in 沖縄『沖縄・福島と憲法第九条』」を、カトリック安里教会(沖縄県那覇市)をメイン会場に開催した。「シンポジウムと平和巡礼」は毎年秋に各地で開催されており、今年で第9回を迎える。日本カトリック正義と平和協議会、日本キリスト教協議会(NCC)などが賛同団体に名を連ねている。

 現地学習会の訪問地は、辺野古・大浦湾にある海上基地建設反対テント村、普天間飛行場野嵩ゲート前で地元の市民グループが主催しているオスプレイ反対集会、宜野湾市嘉数高台の3カ所。

 海上基地建設反対テント村では、安次富浩氏(海上ヘリ基地建設反対・平和と名護市政民主化を求める協議会共同代表)が、現在建設が計画されているV型滑走路について、海上の位置を実際に目で確認しながら説明した。

 オスプレイ反対のための集会会場である普天間飛行場野嵩ゲートには、山城博治氏(沖縄平和運動センター議長)や、伊波洋一氏(元宜野湾市長)も駆けつけ、オスプレイ騒音被害の深刻さを訴えた。

 宜野湾市嘉数高台は、現在は市の公園になっているが、 沖縄戦下では最初の激戦地となった場所。「ここで日本軍が敗北を決めていれば、沖縄南部でさらにあれほど多くの死者を出すことはなかった」と、案内役を務めた島田善次氏(日本キリスト教会牧師)が語った。

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 28日のシンポジウムには、県外からの参加者26人を含む128人が参集。福島から片岡輝美(会津放射能情報センター「放射能から子どものいのちを守る会・会津」代表)、沖縄から神谷武宏(沖縄バプテスト連盟普天間教会牧師)、知花一昌(真宗大谷派僧侶)の3氏が発題した。

 片岡氏は、「沖縄・福島と憲法第九条」と題して講演。同氏が代表を務める会津放射能情報センター「放射能から子どものいのちを守る会・会津」には、震災以前に遡る積み重ねとして、2005年から続けられてきた「九条の会」西栄町学習会の活動があったという。「自分のことばで平和を語る」をモットーにした同学習会は、日基教団若松栄町教会を会場に現在も続けられている。同氏は、福島での当事者としての経験が、自分が沖縄のことを忘れていたことに気付かせてくれたと話した。

 「米軍普天間飛行場(普天間基地)の実情から――民の叫びは天に届かないのか」と題して講演した神谷氏は、普天間基地の歴史から、基地という存在自体が暴力であると語った。07年の時点で、沖縄県の県民総生産のうち、基地関連収入は5・3%にすぎないのに、「沖縄の経済は基地なしには成り立たない」という誤解がいまだに通用していると強調。基地の歴史は70年に過ぎず、基地は当たり前ではなく、当たり前だと強引に思い込ませようとする力がどこかで働いているのだと主張した。

 知花氏は「構造的差別がまかり通っていいのでしょうか」と題して、「琉球処分」という言葉から沖縄に対する日本の差別を語った。

 日本カトリック正義と平和協議会事務局の昼間範子氏の話=福島と沖縄で起き、そしていまだ起き続けている出来事は、不正義である。 声なき者、弱い立場にある者を踏みにじった結果である。怒りなくしてこれらを考えるなら、それはただ、自分の行為や主張の正しさを確認し、自己満足に浸っているに過ぎない。そのことを心に刻む集会となった。

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