女の子の未来閉ざさないで 「国際ガールズ・デー」イベント 2013年11月2日

 10月11日は国連が定めた「国際ガールズ・デー」。明治学院大学ボランティアセンターは、公益財団法人プラン・ジャパンとの共催で、「女の子の未来を閉ざさないで」と題したイベントを10月9日、同大学白金台キャンパスで行った。明学生や一般市民らが参加した。

 教育の機会を奪われている少女の数は、世界で6千600万人にのぼると言われている。教育や就労の機会を奪われたり、早い年齢での結婚や妊娠をさせられるなど、開発途上国の少女が置かれている現状について理解を深めた。

 プラン・ジャパンのプロジェクト「平和の担い手となる青少年の育成」元メンバーであるパキスタンの女子大生、イルム・ヌールさん(21)=写真右=がゲストとして登壇した。

 イスラマバード在住のイルムさんは、大学での専攻が地理学や統計学であること、ショッピングモールやベビーシッターのアルバイトをして学費に充てていることなどを紹介。また、今年のノーベル平和賞候補に挙がったマララ・ユスフザイさん(16)について「全てのパキスタンの女の子の大きな希望の源泉になった」と述べた。

 明学生から、学校生活でくじけそうになったことを問われると、「経済的なこと」とイルムさんは言う。さらに憧れる人は誰かと問われると、「預言者マホメット以上に尊敬する人はいない」と答え、宗教の正しい理解と、地域の文化への理解があれば差別は生まれないとも主張した。

 さらに同世代の日本人女性について質問を受け、「スカートの短さや肌の露出に驚いた。街も電車もすごく自由で開放的だが、日が経つにつれて日本も日本でジェンダーの問題を抱えて、複雑な状況なのだと思った」とイルムさんは話した。

 会の終わりには参加者全員で、世界の女の子の教育を支援するアクション「Raise Your Hand」を行った。明学大ボランティアセンターは、「国際ガールズ・デー推進ネットワーク」に加盟していることから、今回のイベントを開く契機になった。同ネットワークを呼びかけるプラン・ジャパンは「一昨年からインターン受け入れで協働関係にあり、プランの活動Because I am a Girlキャンペーンへのご理解をいただいていることから、プランが国際ガールズ・デー推進ネットワークを立ち上げるにあたり、ネットワーク会議にお誘いし、趣旨に賛同いただき参加いただけることになった」と話す。

【メモ】
 「プラン・ジャパン」=国連に公認・登録された国際NGOプランの一員。アジア・アフリカ・中南米の50カ国で、学校建設、予防接種、職業訓練など、子どもたちの能力と可能性を育む地域開発活動を行う。

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