「ソフィアの鷲」=上智大学が記念ミサ・式典 ファリーナ枢機卿説教「自分を捨てた先人たち」 2013年11月23日

「他社のために他者と共に」

「真理の光」(ルクス・ベリターティス)を見つめる「ソフィアの鷲」を旗印に100年の歩みを重ねた上智大学(東京都千代田区)が11月1日、記念のミサ・式典を開催した。 

 教皇ピオ10世(在位1903~1914年)の意向を受け修道会イエズス会が開設した大学とあって、聖イグナチオ教会で行われた記念ミサは、ローマ教皇特使ラファエレ・ファリーナ枢機卿による主司式で行われた。

 ファリーナ枢機卿は説教で、上智大が世界中から受けた支援と援助について触れ、独・カトリック教会のケルン教区からの莫大な財政的援助をはじめ、特に日本に骨を埋めたイエズス会員をはじめとする外国人宣教師の存在を強調した。

 「彼らは、ただ殉教するために日本に戻ってきたペトロ岐部のように、敢えて日本という最も困難な地に、骨を埋める覚悟で自ら志願して来た。しかし彼らを待ち構えていたのは、自国の文化・習慣とはかけ離れた日本の文化・習慣と、自国語とは全く言語体系の異なる日本語という言語だった」と話し、宣教師たちを駆り立てた熱意や生涯をかけて伝えようとした価値観は、建学の精神である「Men and Women for Others,with Others」に表現されていると述べた。「自分を捨てて人々のために尽くした上智大学の先人たちのように、人々のための人を育てることを、これからの第一使命とし続けてください」と語った。

 午後には東京・有楽町の東京国際フォーラムを会場に記念式典を挙行した。天皇皇后両陛下のご臨席のもと、来賓や招待者、在校生や卒業生、教職員ら4千200人が一堂に集った。

 髙祖敏明理事長は、上智の原点はイエズス会宣教師、フランシスコ・ザビエルの「ミヤコに大学を」という志にあることや、以後350年経た教皇ピオ10世の時代に、ザビエルの夢の実現が叶ったことを解説。これまでの歩みを振り、今後も「さまざまな違いを理解し、『他者のために他者と共に』多彩な世界をつなぐ人、そういうソフィアンを育てる大学であり続けたい」とあいさつした。

 祝辞には、ファリーナ枢機卿のほか、日本私立大学団体連合会会長の清家篤氏(慶応義塾長)が登壇。清家氏は、上智と慶応の長年の友好関係に言及しつつ、両校が私学の独立性を高めるために協力したエピソードを紹介。戦時下、当時の軍部の圧力によって全国の大学統合問題が議論されるようになった際、上智大の経済学部の学生を一時的に慶応大学が引き受けたことがあった。その際双方の取り決めとして、卒業大学の選択は学生自身の自由な意志によって決められるようにした。

 「このことは厳しい戦時下においても私立大学がそれぞれの自主性を重視し独立を守る、そして両校の間の友好と信頼関係を維持する。そのために軍部の要請にギリギリこたえつつも、両校は独立を守ろうとした歴史であり、両校にとって誇りにすべき一つのエピソードだ」。

 式典では創立100周年記念歌として、同校OBの新井満氏が作曲した「神様のシンフォニー」がオーケストラと合唱で披露された。この曲は、「アシジの聖フランシスコの平和の祈り」を自由訳し、四つの楽曲からなる組曲にしたもの。「21世紀の聖歌」として紹介された。

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