WCC釜山大会閉幕 〝「預言的な声」重要〟 中央委に初の女性議長 2013年11月23日

 世界教会協議会(WCC)が主題「生命の神、わたしたちを正義と平和に導いてください」のもと韓国・釜山で開催した第10回大会が11月8日閉幕した。今回大会は正義と平和への関わりを革新するよう各教会に奨励する意図のもとに行われた。教会の交わりの中での様々な議論や対話を通じ、WCCの今後の働きを決定づける決議や提案が採択された。

 オラフ・フィクセ=トゥヴェイト総幹事は「今回大会は、エキュメニカル・ムーブメントにとって重要な契機となった」と7日記者会見で語った。

 韓国で開催された第10回大会は、未解決の紛争という現実に教会を近づけたことで重要さを示した、と同総幹事は指摘した。

 大会を通じて、平和と再統一へ向けてのWCCの努力を強化することで、諸教会は南北を越えて朝鮮半島の人々との連帯を表明出来たと言う。

 総幹事は、WCCの働きの戦略的方向として、重要な構成要素が「正義の平和」であると結論づけた。

 大会では新会長8人、中央委員150人を選出した。

 中央委員会は11月8日の初会合で議長にケニア聖公会のアグネス・アブオム氏=写真(WCCのサイトから)=を全員一致で選出した。

 WCC65年の歴史で最初の女性議長であり、アフリカ出身議長としても初めて。

 アブオム新議長は「これからの年、わたしたちを分かつ可能性のある多様性にも関わらず共に前進しよう。…そしてWCCが、希望、願い、ビジョンと預言的な声を共に担おうとする全ての人に安全な場を提供する道具としてあり続けるように祈る」と選出直後に語った。

 また「預言的な声」が「21世紀のエキュメニズムと今日の世界にある教会」にとって重要だ、と言う。

 世界規模の組織で最初の女性議長として、アブオム氏は、合意識別のモデルは「女性の意思決定への参画」、他者の観点を理解するための助言と配慮のある傾聴と、非常に良く呼応するものと語った。

 副議長には米国の合同メソジスト教会監督のアン・スウェンソン氏とコンスタンチノープルのエキュメニカル総主教座のサッシマのゲンナディス府主教が選出された。

 大会では公的諸課題も討議され、提示された「声明」案の中に「非核世界実現に向けて」もあったが、採択には至らず、中央委員会で審議を継続することになった。(CJC)

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