教会の社会福祉の役割に中国政府が謝意 〝腐敗の少ないパートナー〟 2013年11月23日

 中国政府は、カトリック教会とプロテスタント教会が社会福祉で果たしていることを評価した、と英週刊誌『タブレット』が報じている。

 中国におけるキリスト教の役割に関して聖書協会が上海で主催した会議の席上、上海民族宗教委員会のワン・シンファ副監督が国家宗教局を代表して「政府は教会の支援を歓迎している。直面している需要全てに対応するには態勢が整わない。そこで宗教団体が必要なのだ」と語った。ワン氏は、教会の信仰と愛が社会にとって「利益」だと付け加えた。

 ワン氏は、中国の慈善部門が腐敗スキャンダルのため「信頼の危機」に直面している、と語った。政府と協働するのに教会は腐敗の少ないパートナーだ、と言う。

 世界第2位の経済大国だが、中国は社会福祉面、特に増加する高齢者対策が立ち遅れている。中国科学院によると、2040年までには人口の2割近くが65歳以上になる。

 会議で、当局側は、教会に高齢者支援と麻薬防止と社会復帰、HIV感染者との協働などを求めた。

 復旦大学のズ・シャオホン教授は、歴代の教皇が「カトリック教会に社会奉仕に力点を置くよう勧め」て来たと指摘した。「カトリック教会は普遍的な制度として、人々の必要に仕える使命を常に明らかにしてきた。中国の状況はその使命を果たすべきである、と信じる」と言う。

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