安藤理恵子氏「見えないもの用いる神」 キリスト者医科連盟が岡山で総会 2014年9月27日

 日本キリスト者医科連盟(黒川純常任委員会議長)は8月15~17日、アークホテル岡山(岡山市北区)で第66回総会を開催した(渡辺英臣大会長、更井哲準備委員長)。「見えないものをも用いられる主の導きを求めて」と題し、講師に安藤理恵子氏(玉川聖学院学院長)=写真=を迎え、医療・福祉に携わる関係者約90人が全国各地から集い、信仰を持って医療に従事することの意味を深めた。

 大会冒頭のミッショナル・ワ―シップ・タイムでは、開催地岡山の倉敷聖約キリスト教会の賛美チームによる歌声が大会に彩りを加えた。賛美の合間に、且原真木氏(岡山大学准教授)によるキリスト教信仰を持つ自然科学者としての証もあり、大会テーマにふさわしい幕開けとなった。

 3度の主題講演において安藤氏は、主に新約聖書より、目に見えるものと見えないものを峻別し、キリスト者として目に見えない神の結論、神の動機に基礎付けられて歩むことの労苦と幸いを、時に笑いを交えながらリズミカルに語った。

 また特別講演において、元外科医である伊藤順造氏(保守バプテスト同盟いわき希望教会牧師)が、震災支援の現場から津波被害と原発被害ではグリーフケアに違いがあることを指摘した。

 講演のほか分科会として、精神疾患、海外での医療協力、情報通信技術、キリスト教主義病院、緩和ケア、信仰継承の問題などがキリスト教信仰との関わりで各分野の専門家より発題され、分団討議において世代を越えて問題を共有し分かち合う姿が見られた。学生の参加者や、親子二世代が医者として、または孫を連れた参加者もあり世代交代の向きも見られた。

 開催地岡山には、石井十次、留岡幸助、山室軍平、アダムスら岡山四聖人以来のキリスト教医療・福祉の伝統を持ち、その精神を受け継ぐ岡山博愛会病院もある。目に見える人々の痛みに仕えてきた医療関係者たちが、その奉仕の中で目に見えない神を知り祈り深く力強く歩む姿は、キリスト教医療のますますの必要性と決して暗くはない未来を象徴しているかもしれない。

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