日基教団が48年ぶり開催 青年大会に370人参加 2014年10月18日

「キリストの名によって立ち上がり歩きなさい」

 日基教団「教会中高生・青年大会2014」が8月19~21日、国際青少年研修センター東山荘(静岡県御殿場市)で開催された。教団主催の青年大会の開催は48年ぶり。「イエス・キリストの名によって立ち上がり歩きなさい」を主題に、実行委員などのスタッフや中高生の引率者も含めて370人が参加した。実行委員長を務めた増田将平氏(青山教会牧師)に大会の経緯や今後の展望について話を聞いた。

実行委員長・増田将平氏に聞く

――48年ぶりに青年大会を開催するに至った理由を教えてください。

 教団紛争以来、伝道に力を注ぐことができない状況が続いていましたが、2000年の第 32 回教団総会で、「日本基督教団は 21 世紀に向けて青年伝道の使命に力を注ぐ件」が可決されました。石橋秀雄議長も「伝道する教団にならなければいけない」と強調していますが、青年大会の開催は、その実質化と言うことができます。「教団全体の青年伝道の一歩となれば」という思いがスタッフたちにはありました。

 今回の大会に先立ち、2年前に恵みシャレー軽井沢で教団の有志による「教会中高生・青年大会2012」が行われました。テーマは「日本伝道のために――召命と派遣」。定員を超える270人もの参加者があり、「神さまのみこころはここ(青年伝道)にあるに違いない」という確信が生まれました。

 この大会の責任者だったわたしを含め、関わった者たちが、教団でも大会を開催したいという思いを強く持ち、来賓として出席した石橋議長も「2年後に教団でやりましょう」と提案してくださいました。

 そこで伝道委員会からの提案という形で、教育委員会と伝道推進室に諮り、3者の共催で進めることになりました。各委員会から実行委員を派遣し、昨年4月に第1回の実行委員会を実施。約1700の教会に案内を送付して参加者を募りました。

 予算は原則献金です。教育委員会と伝道委員会からそれぞれ30万ずつ拠出してもらい、12年の大会の残金30万を繰り入れましたが、680万円の献金を募りました。

――準備も大変だったと思います。

 チームワークが重要でした。全国各地に約80人のスタッフがいますが、なかなか一堂に会することができません。5人の実行委員を核に、教団の会議などの予定に合わせて委員会を行いました。また、関東(青山教会)と関西(大阪教会)で打ち合わせの会を開き、メーリングリストも作成しました。

 参加者もさることながら、スタッフの牧師たちもさまざまな個性・経験の持ち主です。それぞれが自分のイメージや経験を持ち込むと混乱してしまいます。自分たちが何をしようとしているのか共通理解を持つことが必要であり、詳細なスタッフマニュアルを用意して、趣旨を明確にした上で分担を決めました。

――参加者が370人と聞いて驚きました。

 内訳は、中学生45人、高校生49人、青年154人、スタッフ89人、引率者30人、スタッフのお子さん3人です。所属している教会で「青年」と認められている人であれば参加できます。40代の方もいました。

 また教団の青年交流プログラムである「ユースミッション」の関係で、台湾から3人、米国から4人、ドイツから4人をゲストとしてお迎えしました。 交通の面では、東京から3台、千葉、大阪、京都、名古屋からそれぞれ1台ずつバスを貸し切りました。

 12年に比べ100人がプラスされたわけですが、まだまだ教団の中では一部です。教団・教会のあり方や、伝道・宣教については、いろいろな理解がありますので、注意深く見守っている方もいたはずです。

 「社会的なものに対する理解が不十分だ」という指摘もありましたが、伝道はまず教会から始まりますし、イエス・キリストと出会うことから始まると思います。ですから「イエス・キリスト」を主題にし、伝道献身者や受洗者が与えられるように、という祈りが第一にありました。

 しかしそれだけでは十分とは言えません。たとえば将来、社会福祉事業の現場や教務教師として働くことを考えている青年を励ますような分団や証しが次回以降できたらと思っています。牧師になるだけが召命ではありません。

 わたし自身、東京教区西南支区の青年の担当だった時期がありますが、社会と青年がさまざまな方法で関わることによって、目が開かれていくことがあります。教区ごとにいろいろな特徴ある会が続けられていますので、そのようなところと連動できればと思います。

 若者たちにとっては、「こんなに多くの仲間がいる」と知れば大きな励ましになります。何よりもそれが教団の大会であれば、「自分は教団の信徒なんだ」「教団にはこんな教会があって、こんな仲間がいるんだ」と分かります。地域、教区でいろいろな課題を抱えていますが、そのために祈ったり支え合うきっかけになればと思いました。

――内容に富んだプログラムですね。

 中学生、高校生、青年と、すべてプログラムが異なります。全体プログラムは開会・閉会と2日目の夜だけで、あとは時間差でプログラムを組んでいます。

 プログラムの目玉として、分団の時間を丁寧に取りました。中学と高校がそれぞれ五つ、青年は13の分団に分かれ、講演を受けて意見を交換したり、食事も分団単位で行い、交流を深めました。分団の構成人数は10人ほど。必ずスタッフとして牧師2人が入りました。

 2日目には工作やキックベース、映画鑑賞など、分団を超えた八つのオプションプログラムを用意。最終日にはそれぞれ1年後の自分に宛てた手紙を書きました。スタッフたちが関わっているそれぞれの運動体でのノウハウが各プログラムに生かされています。

 「男子・女子それぞれの部屋には入らない」「メールアドレスの交換は慎重にする」など、細かいルールも決めました。

 講師には、芳賀力(東京神学大学学長)=青年担当、深井智朗(金城学院大学教授)=高校生担当、塩谷直也(青山学院大学准教授)=中学生担当の各先生をお迎えしました。

 ある施設で働く37歳の青年は、この大会に参加して牧師になる決意を固めました。帰り際に牧師に「洗礼を受けたい」と申し出た高校生がいたという話も聞いています。一人ひとりにいろいろな種がまかれたようです。

――今回の感想と次回に向けた展望をお願いします。

 今回委員長を務めて大変なこともありましたが、いろいろな人たちと関わり、とても刺激になり、励みにもなりました。青年と直接関わる時間がほとんどなかったのが残念でしたが、感想文を読んで報われたと感じます。わたしの独断で何かを決めることはほとんどなく、実行委員会でよく話し合って意志決定するというプロセスを大事にしました。

 今回は48年前の大会を振り返る余裕がありませんでしたので、次回に向けて調べておくことも課題です。

 次回は宗教改革500年にあたる17年に開催したいという思いがありますが、まだ教団では確定していません。

 今回の反省と今後の展望を話し合い、参加者の声を拾い上げながら、「次回もやってほしい」という声が多ければ提案していきたいと思います。

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