『くちびるに歌を』で教会ロケ 長崎・五島が舞台の青春群像劇 2015年1月31日

 1566年にイエズス会宣教師が来島して以来、キリシタン弾圧下でも密かに信仰を貫いた信者たちが、禁教が解かれた後に祈りの場を求めて教会を建てた五島列島。50にも及ぶ教会堂が凄絶な歴史を記憶に留めながら、厳粛で清楚なたたずまいを今日まで受け継いでいる。政府は、五島を含む「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」の世界文化遺産への登録を目指し、ユネスコに正式な推薦書を提出することを決定した。

 そんな五島を舞台にした映画『くちびるに歌を』が、2月28日より全国で公開される。東京から五島列島の中学校に臨時教員として赴任した主人公・柏木ユリ(新垣結衣)が、合唱部の顧問としてさまざまな〝痛み〟を抱える15歳の生徒たちとコンクール出場を目指すという青春群像劇。生徒へ課した「15年後の自分への手紙」によって、ある出来事からピアノが弾けなくなっていた柏木自身の傷も癒されていく。

 原作は、本屋大賞にノミネートされ、読書メーターおすすめランキング第一位にも輝いたベストセラー小説。全国学校音楽コンクールの課題曲となった「手紙 ~拝啓 十五の君へ~」の作者アンジェラ・アキのテレビドキュメンタリーをもとに中田永一が書きおろした。

 五島を中心にオール長崎ロケを敢行し、雄大な自然を背景にした抒情的な映像美で、郷愁を呼び起こす。教会でのシーンが印象的に使われており、日々の暮らしにつつましく息づく人々の信仰をも鮮やかに描き出している。

©2015 『くちびるに歌を』製作委員会 ©2011 中田永一/小学館

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