後藤健二さんのいのち守ろう 官邸前で宗教者が祈り一つに 2015年2月7日

 過激派組織「イスラム国」とみられるグループに拘束されているジャーナリストの後藤健二さんの無事と解放を祈る集会が1月27日、衆議院第二議員会館で行われた。「平和をつくり出す宗教者ネット」(事務局=日本山妙法寺内)が主催したもので、キリスト教、仏教の宗教者や国会議員など約60人が参集した。

 今回の集会の呼び掛け人である鈴木伶子氏(平和を実現するキリスト者ネット事務局代表、日基教団代々木上原教会会員)=写真右=は、かつて同教会に通っていた後藤さんから、ルワンダの取材のようすを聞いたことを振り返った。後藤さんが湯川遥菜さんを助けるためにシリアに入ったことについて、「キリストに従う姿勢を感じる」と述べ、「家族のためにも無事に帰ってきてほしい」と願った。

 鈴木氏は今回、渋谷区にあるモスク「東京ジャーミイ」にも参加を呼び掛けた。集会への参加は実現しなかったが、同氏は報道陣に対し、「信じる最後の対象は別だが、『いのちが大事』『平和を重んじる』という意味ではどの宗教もみな同じ。イスラム教も含めて『平和』『人のいのち』を大事にしていると思う。それぞれが自分を超える存在を信じており、その力の前にわたしたちは平和に生きていく」と語った。

 同ネットは集会の前に、後藤さんのいのちを守るよう内閣府へ要請を行った。

 集会後には首相官邸前で、日本イスラム文化センター事務局長のクレイシ・ハルーン・アフマド氏らも加わり、イスラム教、プロテスタント、カトリック、仏教の各宗教者による祈りがささげられた。

         

 大倉一美氏(日本カトリック正義と平和協議会事務局長、カトリック徳田教会司祭)は、「後藤さんを救い出すのは日本国の責任。その最高責任者は安倍首相。アメリカの力を借りずに、平和憲法を持っている国の代表として、いのちを大切にすることを第一にして、後藤さんを救出するよう力を尽くしてほしい」と述べた。

 最後に参加者全員で、「後藤健二さんのいのちを守ってください」「シリアに平和を」と祈りを合わせ、安倍首相に向けて「憲法9条を守り平和を発信する国にしてください」と訴えた。

 

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