信徒発見150年に祈りの冊子 女子パウロ会が発行、各地で写真展も 2015年4月4日

 禁教下の1865年3月17日、長崎のキリシタンたちが大浦天主堂を訪れ、プチジャン神父に信仰を告白した。この「信徒発見」から150年を迎えたことを記念し、女子パウロ会は、日本の教会の歴史、特に迫害と信徒発見の出来事を紹介しながら、写真で祈るための小冊子『祈り――日本の信徒発見百五十年 先達の信仰を受け継ぐ』(A6判、34頁、本体300円=写真上)を発行した。

 これに合わせて3月11~22日、同冊子に写真を提供したフリーカメラマンの峰脇英樹氏の写真展「信徒発見の街『長崎』」が東京・銀座の教文館ギャラリーステラで開かれた。15日には同ウェンライトホールで、小説家の加賀乙彦氏の講演会が行われ、100人が参加した。

 『高山右近』『ザビエルとその弟子』(いずれも講談社)などの著者であるカトリック信徒の加賀氏は、「先達の信仰を受け継ぐ」と題して講演。かつて、インドのゴアからマレーシアのマラッカ、中国のマカオ、上川島と、自身でフランシスコ・ザビエルの足跡を巡ったことを振り返り、「ザビエルは模範的に『一粒の麦』だった」と、その功績をたたえた。

 また、高山右近に注目し、その血筋が現在まで続いていることに言及。さらに、現在執筆中だというペトロ岐部の生涯についても解説した。

 写真展では、峰脇氏が撮影した長崎の教会や風景の写真37点が展示された。

 五島列島出身の峰脇氏は、子供の頃から毎朝ミサに行く生活を送っていたという。2000年にローマ、ルルドへ巡礼に行ったことをきっかけに、五島、長崎の写真を撮ることをライフワークとしている。

 峰脇氏の写真展は、4月5日までカトリック東京カテドラル関口教会(東京都文京区)でも開催され、その後、広島県の幟町教会(4月12~26日)、島根県の津和野教会(4月28日~5月7日)、山口県の山口教会(5月10~24日)、兵庫県のセント・ポール神戸(5月30日~6月7日)などで順次開催される。

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