米南部の黒人系教会で銃乱射 オバマ大統領が「アメイジング・グレイス」 2015年7月11日

 米南部サウスカロライナ州チャールストンにある同国最古の黒人系教会の一つ「エマニュエル・アフリカン・メソジスト・エピスコパル教会」で6月17日夜、銃撃事件が発生、礼拝中の9人が死亡、1人が重傷を負った。8人がその場で即死、2人が病院に搬送され、うち1人が怪我により死亡した。当時教会内には犯人を除き12人がいたと見られ、このうち3人は無事だった。犠牲者のなかに同教会主任牧師で連邦上院議員のクレメンタ・ピンクニー氏(41)とその姉妹も含まれている。

 CNN系列局のWISテレビが伝えた目撃者の話によると、教会に入ってきた男が「お前らは俺たちの女をレイプして俺たちの国を乗っ取ろうとしている。失せろ」と叫んで発砲したという。男が「黒人を撃つ」と口走ったという証言もあり、警察は「ヘイトクライム」(憎悪犯罪)事件として捜査を進め、18日、現場から約400㌔離れたノースカロライナ州シェルビーで、サウスカロライナ州レキシントン在住の白人ディラン・ルーフ容疑者(21)を逮捕した。

 「エマニュエル・アフリカン・メソジスト・エピスコパル教会」では21日、事件後最初の聖日礼拝が行われた。ノーベル・ゴフ牧師は「善良な市民が立ち上がることが、悪を制圧する唯一の方法だ」と訴え、公平で安全な社会を実現していく必要性を訴えた。共同通信が報じた。

 犠牲者の1人、ピンクニー牧師の葬儀は26日に行われた。

 米ネットメディア「ハフィントン・ポスト」によると、追悼の言葉で神の恵みについて触れたオバマ大統領は、「もしわたしたちがその神の恵みを見つけ出すことができれば、すべてが可能になる。もしわたしたちが神の恵みを手にすることができれば、すべてを変えることができるだろう。アメイジング・グレイス」と述べ、続いてアメイジング・グレイスを歌い出した。

 「エマニュエル・アフリカン・メソジスト・エピスコパル教会」は1816年に創設された。創設者の1人、デンマーク・ビーゼーは22年、奴隷制度に苦しむ黒人らによる暴動を計画したが事前に発覚、処刑されたことで知られる。教会は34年から南北戦争終結後の65年まで非合法化された。現在の教会の建物は91年に建てられ、連邦政府から「歴史的建造物」に認定されている。(CJC)

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