キリスト教カウンセリングの普及に寄与 藤掛明氏が選定し独自の賞 2015年7月11日

 キリスト教カウンセリングの普及に資する出版事業を応援しようと、臨床心理士の藤掛明氏(聖学院大学准教授)が創設した「おふぃす・ふじかけ賞」の授賞式が6月25日、東京・銀座の教文館(ギャラリーステラ)で開かれた。関係者ら約40人が出席した。

 同賞は藤掛氏の個人ブログ「おふぃす・ふじかけ」で独自に企画されたもので、昨年4月から今年3月までに刊行されたキリスト教カウンセリングの関連書籍から、他の人にも勧めたい本を「独断と偏見」で選び表彰するというもの。

 2015年度の受賞作は、藤掛明・小渕朝子・村上純子共著『牧会相談の実際』(あめんどう)、平山正実著『死と向き合って生きる』(教文館)、平山正実・斎藤友紀雄監修『自死遺族支援と自殺予防』(日本キリスト教団出版局)、関谷直人著『牧会の羅針盤』(キリスト新聞社)の4冊。いち早く同賞のフェアを開催したCLCブックスお茶の水店にも特別賞が授与された。

 授賞式では、4冊の著者、代理で出席した担当編集者にオリジナルの賞状が贈られ、それぞれの制作過程などにまつわるエピソードも披露された。

 藤掛氏はあいさつで、平山氏とさまざまなアイデアを語り合う中で、キリスト教カウンセリングに関する働きを評価できるような賞の構想が浮かんだと紹介。平山氏の死後、託された「宿題」と受け止めるようになったという。

 また、今回の受賞作から自殺(自死)、依存症やパーソナリティ障害をどう受け止めていくのかという今日的課題が見えてくるとし、それに応えた書籍の意義を評価。『牧会の羅針盤』については、「牧会の困難さを説き、具体的・実際的に解決のヒントを教えてくれる。セクハラ、パワハラ、DVなどの時代病理も扱っている」とコメントした。

 ブログという個人メディアからの発信を機に、著者、編集者がSNSで連携して催された今回の企画。新しい出版事業の可能性を感じさせる機会にもなった。

 

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