北朝鮮の核実験を宗教界も憂慮 核兵器廃絶へ、宗平協、WCRP日本委が声明 2016年1月23日

 朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)による1月6日の核実験を受け、宗教界からも非難の声が上がった。

 同日、日本宗教者平和協議会(荒川庸生理事長)は、宗教的倫理性に基づき核兵器全面禁止・廃絶の実現を求めて取り組んできた立場から、北朝鮮の暴挙を糾弾し、核開発計画の放棄を求める声明を発表した。

 国際政治では、核兵器の非人道性を告発し、その使用の禁止と廃絶を求める流れが急速に広がっているとし、「私たちは被爆国日本の宗教者として、被爆者とともに核兵器が2度と使われないために、核兵器の完全廃絶、『核兵器のない世界』の実現にむけてひき続き奮闘する決意です」と表明。

 日本政府が核兵器禁止条約に賛成せず、米国の「核の傘」のもとで、自衛のための核使用は認めるという、被爆国にあるまじき立場をとっているとし、核破局の危険を除去するために、「核抑止力」論を放棄し、核兵器禁止条約の交渉を開始するよう求めた。

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 世界宗教者平和会議(WCRP)日本委員会(杉谷義純理事長)は9日、声明を発表し、北朝鮮による核実験に対する憂慮と反対を表明。世界の平和と安全のために、すべての核兵器が廃絶されることをあらためて訴えた。

 「今回の核実験は、北朝鮮自身の国際的孤立化をさらに深めさせ、ひいては国の経済に重大な損失をもたらし、自国国民に対し死活的な困難とさらなる犠牲を強いるものであり、私達は宗教者として深い危惧を禁じ得ない」と述べ、核兵器を所有しながら北朝鮮の核実験を非難している核保有国に対しても、その矛盾した姿勢をあらためるよう指摘。「これを契機に核保有国こそ本当に平和を願うなら一日も早い自らの保有する核兵器も含めて廃絶への行動を起こすべきことを強く要請する」と訴えた。

 さらに、北朝鮮を取り巻く国々が、自国の利益を優先する立場から、北朝鮮の核開発の進展を看過してきた危険性にも言及。「関係国は自国の利害を超えて真の北東アジアの平和に寄与する方策は何か、新たな外交関係の構築に努力されんことを希望する」と述べた。

 最後に5項目にわたる「願い」を表明。WCRP国際ネットワークや国連諸機関、NGO団体と協力し、平和に対する深い祈りと粘り強い対話を通じて事態の解決に努めることを誓った。

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