カトリックと東方正教会の融和実現か 教皇庁 12日に会談と発表 2016年2月20日

 キリスト教世界では最大勢力と見られるカトリック教会と東方正教会が1054年の分裂以来、何回も話題になりながら見送られてきた融和構想が今度こそ実現しそうだ。

 バチカン(ローマ教皇庁)とモスクワ総主教座は2月5日、双方の最高位である教皇フランシスコとキリル総主教が12日にキューバで会談すると発表した。

 バチカンとモスクワ総主教庁は共同声明を発表。フランシスコ教皇とキリル総主教はキューバの首都ハバナにあるホセ・マルティ国際空港で12日「私的な対談」を行い、会談の最後には「共同宣言」に署名する予定としている。

 会談はキューバのラウル・カストロ国家評議会議長が仲介した。教皇は、米国とキューバの国交正常化交渉の仲介役を担った。正教会報道担当者は「中南米という新しい世界で両教会関係の新たなページを開くことを期待している」と語った。

 総主教はキューバを公式訪問する予定。一方、教皇はキューバを経由してメキシコを訪問する日程で、双方がキューバを中立的な場所と判断したとみられる。

 バチカンはこの数十年、正教会の一部の教派と関係修復を図ってきた。しかしロシア正教会は、ソ連崩壊後にカトリック教会がロシア人を改宗させようとしていると批判、緊張状態にあった。

 しかし中東やアフリカでキリスト教徒が迫害されている現状を受け、ロシア正教会は、カトリック教会との話し合いが必要だと判断したもののようだ。教皇も、迫害を受けている信徒を守るため、キリスト者が力を結集するべきだと主張している。

 バチカン放送局(日本語版)は5日、バチカンとモスクワ総主教庁が発表した共同声明の内容を明らかにした。

 「声明によれば、カトリック教会とロシア正教会の最高指導者のこの出会いは、長い時間をかけて準備されたものであり、史上初めてのものとなる。この会見は、両教会の関係において重要な足跡を印すこととなる。バチカンとモスクワ総主教庁は、この会見がすべての善意の人々の希望のしるしとなることを願うと共に、すべてのキリスト者に対し、この出会いを神が祝福し、よい実りをもたらすよう祈って欲しいと招いている」

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