〝信仰のゆえに抵抗しなければ〟 日基教団埼玉地区2・11集会に山口陽一氏 2016年2月27日

 日基教団関東教区埼玉地区社会委員会(清水与志雄委員長)主催の「信教の自由と平和を求める2・11集会」が2月11日、埼玉和光教会(埼玉県和光市)で開催され、東京基督教大学教授の山口陽一氏=写真=が「日本にあるキリストの教会の政治的責任――いま立つべきところと為すべきこと」と題して講演した。95人が出席した。

 山口氏は、戦時下の「教会の罪責」を再確認。1941年の日本基督教団の設立は、日本のプロテスタント教会史において最大の出来事だったとし、聖書に従うべきところを皇国の道に従った日本の教会は、「文字通りバアルに膝をかがめたという歴史を持っている」と指摘した。

 その上で、「国のことに何か言うことは信仰者としてふさわしくないと真面目に考えている人々が多くいるが、本当にそうだろうか」と問い、ローマ書13章と「抵抗権」について考察。カルヴァンの「抵抗権」について学んだ渡辺信夫氏が、「抵抗権について」という講演の中で、「抵抗の根を持つこと、また根を養うこと」が大事だと述べていることを紹介し、「信仰のゆえに抵抗しなければいけない、という今を生きていることを考えたい」と呼び掛けた。

 またローマ書13章1~7節が、「上に立つ権威」への無条件の服従や、教会が政治に関わらないことを教えてはいないことを確認し、「上に立つ権威」が神に逆らう場合には抵抗する権利と義務が生じることになると解説。「上に立つ権威」が良心を侵害するような場合や、「人」のためにある「国」が「いのち」を奪うなど機能不全に陥った場合は、「抵抗権」を行使しなければならないとし、立憲民主主義の場合には憲法違反もこれに相当すると述べた。そして教会は、神への服従を忘れた政治運動、政治に関わらない信仰や政治的自己規制ではなく、より良き政治のために祈り行動する責任があると強調した。

 最後に、植村正久、矢内原忠雄らの言葉を引用し、「わたしたちは今、態度決定を問われている」として、「わたしたちの信仰の自由、市民の自由を守るだけでなく、この国と世界を守る務めのために集まり、学び、祈りを合わせていきたい」と結んだ。

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